2019年03月27日 12時09分 JST | 更新 2019年03月28日 15時53分 JST

女性がいつも笑顔でいられる、新しい時代へ。『キレイモ』CEOが語る、SDGsと女性支援

「女性のライフステージに合わせ、13の雇用形態を用意しています」

女性のキャリア環境に大きな変革をもたらしてきた“平成”という時代が、いよいよ幕を閉じる。
昭和の終わりに成立した男女雇用機会均等法(1985年)をはじめ、バブル崩壊(1991年)による不況などを経て、女性が社会に出て働くことが“当たり前”になった。働く女性の裾野を広げるといった成長戦略を推進する動きは活発化し、昨今では『SDGs』(持続可能な開発のため、社会が国際的に取り組むべき17の目標)のなかでも掲げられている。

さて、新しい時代を迎える今、立ち止まって考えたい。
女性が自分らしく生きていける社会とは、いったい、なんだろうか?

今回ハフポスト日本版は、女性の自由と平等を掲げる平成最後の国際女性デー『HAPPY WOMAN AWARD 2019 for SDGs』に参加。女性の働き方支援が評価され、第1回「HAPPY WOMAN」を受賞した、全身脱毛サロン『キレイモ』CEO佐伯 真唯子さんにインタビューを敢行した。その多くの言葉からは、自身が目指してきた“女性が自分らしく生きる”環境づくり、そしてともに働く社員への想いが込められていた。

 

時代を動かす“ハッピーウーマン”が集結

3月8日の国際女性デーに開催された『HAPPY WOMAN AWARD 2019 for SDGs』。
これは、日本における女性のさらなる活躍を応援すべく、HAPPY WOMAN実行委員会(事務局/一般社団法人ウーマンイノベーション)が立ち上げた新しいアワードだ。初開催となった今年、女性のエンパワーメントおよびSDGs推進に貢献し、2019年も活躍が期待できる5名の女性たちが「HAPPY WOMAN」として表彰された。
記念すべき第1回の受賞者には、『キレイモ』CEO佐伯真唯子さんの他、滝川クリステルさん、知花くららさん、株式会社ハースト婦人画報社 十河 ひろ美さん、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 島田由香さんなど、錚々たるメンバーが選出された。

MASANORI SUGIURA / HUFFPOST

受賞後、登壇されたCEO佐伯さんは、日本一女性が働きやすい会社を目指していくこと、そして「HAPPY WOMAN」をはじめとする女性支援団体へ、売上の一部を寄付していくことを宣言。そして今後、さらにSDGs No.5「ジェンダー平等」推進を活発化させていくといった目標を語った。その熱意溢れるスピーチに、来場者からは大きな拍手が贈られていた。

CEO佐伯さんは、昨年「2018国連ニューヨーク本部SDGs推進会議」で女性支援に対するスピーチを行うなど、ジェンダー平等に対する積極的な活動を続けてきた。
今年で創業5周年という節目での受賞を受け、これまで社内外で推進してきた女性支援活動の歩みと新しい時代に向けた抱負を教えてくれた。

 

社員みんなの想いが評価された

道中 貴弘 / HUFFPOST
〈プロフィール〉大学卒業後、2003年に大学のグループ企業に企画事務スタッフとして入社。その後、美容の専門学校に入学し、2005年からエステティシャンの仕事を始める。2013年、現在の職場である株式会社ヴィエリスに創業メンバ―として入社。スタッフ育成やサービス企画、売り上げ管理、人材採用、コールセンターなど幅広い業務に携わった後、2019年3月より代表取締役社長 兼 CEO(最高経営責任者)に就任。

――「HAPPY WOMAN」受賞、おめでとうございます!

ありがとうございます。今までの5年間、コツコツと積み重ねてきた活動が評価されたのかなと思っています。わたしというよりもスタッフ全員への評価。今回の受賞を、スタッフはまだ知らないので、これからサプライズ報告です。

――そもそも、佐伯さんが女性支援(SDGs No.5「ジェンダー平等」)に取り組まれるようになったきっかけって何ですか?

わたしたちの会社は、1300名を超える社員のうち、98パーセントが女性です。美容という仕事柄、お客さまも女性が多い。こういった環境も女性支援を考えるキーになっています。女性がイキイキと自分らしく働くことがお客さまへの施術クオリティにつながっていくと考えているからこそ、一緒に働く女性たちが働きやすいと思える職場づくりを大切にした女性支援活動をおこなってきました。
その取り組みを続けていく中で、昨年『TGC(東京ガールズコレクション)ファッションセレモニー at 国連ニューヨーク本部』に参加したことが、SDGs No.5「ジェンダー平等」に携わるきっかけになりました。新しいチャレンジの場をいただいたと思いましたね。

――年末に発表された「ジェンダーギャップ指数」で、日本は先進国で最低ランクの110位という結果でした。驚かれたと思います。

昨年、ニューヨークでスピーチをした際にも痛感しました。ジェンダー平等をテーマにしたカンファレンスなのに、日本代表として参加したメンバーは、わたし以外全員男性。今の日本の縮図を目の当たりにしましたね。まだまだ日本では、ジェンダー平等への道のりは長いと実感しました。

 

女性のライフステージに合わせた働き方

道中 貴弘 / HUFFPOST

――これまでの女性支援の歩みはどんなものでしたか?

創業当時は「日本一のサロンになる」という大きな目標を掲げて走り出しました。
“日本一”というのは売り上げではなく、お客様の満足(CS)と、従業員の満足(ES)がともに“日本一”になるという意味。先ほどの話しと重なりますが、働いているスタッフのモチベーションを高めることがお客さまの満足に必ずつながります。最終的に得られるものが、その結果=売り上げです。
弊社のスタッフはほとんどが女性ですから、結婚や出産、育児、介護といったライフステージに対して、常に雇用形態を進化させてきました。今では、13もの雇用形態があるんです。

――13の雇用形態があるとは、すごいですね。

どうやったら女性が長く働き続けることができるか悩みながら、現場で働く女性スタッフたちの声をひとつひとつ拾い、さまざまなライフステージに対応できる今の制度まで整えていきました。
例えば、妊娠したスタッフは前屈みになる施術作業が体勢的にきつくなりますから、施術スタッフのサポートをするポジションに就いたり、働くフィールドを変えられたりする制度です。彼女たちが仕事を辞めずに働き続けることができる環境づくりは、わたしたちが作っていかなければいけない!そんな気持ちでした。

――社内の反応は?

長く働いてくれるスタッフが多いので、それが答えだと思っています。意見を言える、またその意見を受け入れられる環境が、そのまま働きやすさにつながっているといった嬉しい声も聞こえてきます。

――こういった取り組みは、社外からの反響もありそうですね。

はい、そうなんです。実際にニューヨークの国連本部で行ったスピーチが新聞の一面を飾った時には、社内外から大きな反響がありました。美容業界でこのような取り組みをしている企業はまだ少ないので、同業他社はもちろん、お客さまからも活動に共感していただきましたね。あとは、働くスタッフのご両親からもお声をいただきました。
これからは、会社が取り組んでいる女性支援活動のことを、社内のスタッフにもっと共有していきたいと思っています。日本では、未だ女性に対して厳しい社会があるという現実も。ともに働くスタッフの意識がジェンダー平等を目指す社会へ、ちょっとでも向いてくれれば嬉しいです。

 

安心して働ける社会を目指して

道中 貴弘 / HUFFPOST

――今後、女性が”自分らしく”輝いていくためにどのような支援や発信をしていきますか?

子供を産んで、出産して、育休、産休を経ても、ポジションは変わらずに社会復帰できる居場所を多くつくっていきたい。あとは、今まで以上に女性の管理職を増やしていきたい。内に秘めている能力を存分に発揮できるような女性支援をしていきたいですね。
そして、安心して働ける社会があること、女性たちが働き方を選ぶことができるんだという“女性支援活動そのもの”を、積極的に発信していきたいですね。

――『キレイモ』だからこそできる女性支援だなと思うのが、今回の5周年キャンペーンですね。

女性にとって、自分に時間をかける“美容時間”は特別なもの。これらの企画もお客さまが喜んでくださることことは何かを考え、社内で意見を出し合い、つくりあげました。

キレイモ
昨年に引き続き、多様性を表現する存在である渡辺直美のビジュアルが印象的。まさに『キレイモ』にぴったりのポジティブなアイコンだ。

キレイモ5周年『史上最高の感謝祭‼︎“あなた史上最高の体験”』沖縄ビューティーキャンプや豪華なプレゼントキャンペーンは、こちら

 

たおやかな笑顔を大切にしたい

――これから先の5年、目指していくことは何ですか?

会社としては、創業当時から変わらず、これからも日本一の脱毛サロンを目指していきます。現在は全国に67店舗を展開。今年はさらに10店舗ほどのオープンを予定しています。店舗をどんどん増やしていきたいということではなく、予約が取れないといったフラストレーションをなくし、ゆっくりと施術を受けていただけるスペースを確保していくため。
これからも一緒に働くスタッフの労働環境は、常に改善し続けていきたいですね。やはり働く環境が整っていると自然と心が穏やかになり、みんな見違えるほどたおやかで素敵な表情になるんです。美に携わる仕事をしているからこそ、この笑顔は大切にしたい。

道中 貴弘 / HUFFPOST

自らの言葉でジェンダー平等を社会に訴え続け、女性が自分らしく生きていける社会を目指し活動を続けている『キレイモ』CEO佐伯さんは、まさに平成最後の受賞にふさわしい「HAPPY WOMAN」そのもの。女性の働き方改革に真摯に向き合うその姿は、今後も注目していきたい。

 

(取材・執筆:成清 麻衣子 撮影:道中 貴弘、杉浦 正範 編集:川口 あい)