こども食堂の支援を通じて「誰も取りこぼさない社会」の実現を目指す認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえは、2025年10月15日より、東京都渋谷区が実施する「ふるさと納税型クラウドファンディング」にて寄付の受付を開始しました。

地域と子どもをつなぐ「こども食堂」のいま
渋谷区の「ふるさと納税型クラウドファンディング」は、区に認可された団体が地域の課題解決を目的に資金を募る仕組みです。寄付者はふるさと納税を通じて特定のプロジェクトを直接支援でき、誰でも地域の課題解決に貢献できます。
子どもが一人で行くことができ、無料や低額の食堂として広がる「こども食堂」は、2024年度に全国で1万カ所を超えました(むすびえ調べ)。食事の提供や貧困対策だけでなく、子どもたちの安心できる居場所としての役割も果たしています。2023年度の調査では、参加回数が多い子どもほど「こども食堂は安心できる場所」「こども食堂に本音を話せる人がいる」と感じていることが分かりました。食を通じて人とつながり、社会性を育む大切な場となっていると言えます。

一方で、2024年夏の調査では「運営資金の不足」「食材の不足」が大きな課題として挙がりました。食材・物品の寄付として特にもらってうれしいものを聞くと「米」が約80%を占め、物価高騰や米不足の影響がうかがえます。ボランティアを中心に運営されているこども食堂では、資金や食材・物資の不足が続き、開催の継続にも支障が出ている状況です。

子どもたちの食と居場所を守るため、寄付募集を開始
むすびえは2023年、2024年に続き、今年も渋谷区のクラウドファンディング対象団体に採択されました。以下のように、寄付の募集を開始しています。
■ 渋谷区「ふるさと納税型クラウドファンディング」
物価高騰の中でふんばる「こども食堂」。子どもの食と居場所を守りたい!
寄付受付期間:2025年10月15日(水)~12月31日(水)
目標金額:7,000万円
寄付受付サイト:https://furusato-shibuya.jp/cf/detail.php?unid=eae3c7d0273a88b8acc3077d6c5a1e50
寄付金は「むすびえ・こども食堂基金」をはじめ、2026年度の事業(地域ネットワーク支援、企業・団体との協働、調査・研究)に活用されます。

【認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ】
「こども食堂」は地域食堂やみんなの家などと呼ばれることもあり、子どもが一人でも安心して来られる無料または低額の食堂です。地域の大人や高齢者など多世代が交流し、孤立や貧困の改善、地域のにぎわいづくりにもつながっています。2024年度の箇所数は10,867カ所。制度的な裏付けがない中でも、全国で自発的な活動が広がっています。
むすびえは、2018年の設立以来、「こども食堂の支援を通じて、誰も取りこぼさない社会をつくる」をビジョンに活動。こども食堂が全国のどこにでもあり、誰もが安心して行ける場所となるよう環境整備を進めています。
▼「むすびえについて」
https://musubie.org/about/