アップリンク渋谷が閉館へ。引き続くコロナ禍が影響、従業員へのハラスメント問題にも言及

閉館の理由については「再投資をしても先が見えない状況となり、閉館という決断を余儀なくされました」と説明した。
アップリンク渋谷の外観
アップリンク渋谷の外観
アップリンク渋谷公式サイトより

ミニシアターの草分け的存在として知られ、カフェやギャラリーなどを併設した「アップリンク渋谷」が2021年5月20日で閉館する。運営するアップリンクが公式サイトで発表した

アップリンク渋谷は1994年、渋谷区神南で「アップリンク・ファクトリー」というイベントスペースとして誕生。2004年には現在の渋谷区宇田川町に移転し、ミニシアターの草分け的存在として知られるようになった。その後、映画館にカフェやギャラリーなどを併設したカルチャーセンターとなり、前身から数えると約26年間にわたって活動してきた。

アップリンクは公式サイトで閉館の理由について、設備や機材の老朽化に、コロナ禍が重なったと説明。「昨年は助成金、補助金もあり、ぎりぎり生き延びることができましたが、今年はさすがに限界を超える状態で、再投資をしても先が見えない状況となり、閉館という決断を余儀なくされました」とした。

アップリンクをめぐっては2020年、同社や関連会社に勤務していた元従業員5人が浅井隆代表からパワハラを受けたとして、損害賠償を求める訴訟を提起。同年10月に賠償金の支払いや改善策の導入などで合意し、和解が成立していた。

発表ではこの問題にも触れ、「ハラスメントの問題では皆様にご迷惑とご心配をおかけし、信頼を裏切るような形になってしまったこと、申し訳ありませんでした。引き続き、ハラスメントのない会社づくりに向け、社長及び従業員一同取り組んでいきます」と綴った。

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