【声優アワード】種﨑敦美さんがアーニャとダイでW受賞。史上初、男女の区分がなくなった理由とは?

声優アワードは2023年から男女の区分を廃止。昨年までは、主演賞は男女1名ずつ、助演賞は男女2名ずつだったところ、今年から主演声優賞3人、助演声優賞3人へと変更しました。
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SPY×FAMILY製作委員会/ダイの大冒険製作委員会

その年、最も印象に残る声優を表彰する「第十七回 声優アワード」の授賞式が3月11日開催され、主演声優賞に、安済知佳、江口拓也、種﨑敦美、助演声優賞には池田秀一、置鮎龍太郎、種﨑敦美が選ばれた。種﨑さんは、史上初の主演と助演のW受賞となった。

声優アワードは2023年から男女の区分を廃止。昨年までは、主演賞は男女1名ずつ、助演賞は男女2名ずつだったところ、今年から主演声優賞3人、助演声優賞3人へと変更。

その理由を声優アワード実行委員会は、「声優という仕事は女性が男性キャラクターの声を担当したり、またその逆もありうる等、ジェンダーを飛躍した仕事。この変更で声優の賞であることによりフォーカスでき、賞の意図が明確になる」説明している。

主演賞と助演賞を同時受賞した種﨑さんは、『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)のアーニャ役で助演賞を、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』のダイ役で主演賞を獲得し、男女双方の演技を評価されての受賞となった。

演技者やアーティストの賞からジェンダー区分をなくす動きは海外でも見られる。

2017年以降、「MTV Movie & TV Awards」は「最優秀男優賞」と「最優秀女優賞」を合わせて「最優秀俳優賞」に統一。第一回は『美女と野獣』のエマ・ワトソンが受賞した。

しかし、男女の区分をなくすことで男性支配が強い業界では女性が不利になるのでは、という懸念の声も上がっている。

UK版グラミー賞と呼ばれる「ブリット・アワード」は昨年から男女の区分を廃止したが、今年の「アーティスト・オブ・ジ・イヤー」部門の候補者が全員男性となったことが波紋を呼んでいる

日本の声優業界の場合、活躍の場が男性に偏っている状況ではない。種﨑さんのように少年役をこなす女性声優が数多いことなど考慮すると、ブリット・アワードのような偏りが起こる可能性は低いだろう。

声優アワードの受賞結果は以下の通り。

主演声優賞:安済知佳、江口拓也、種崎敦美
助演声優賞:池田秀一、置鮎龍太郎、種崎敦美
新人声優賞:梅田修一朗、直田姫奈、永瀬アンナ、日向未南、若山詩音
歌唱賞:虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
功労賞:秋元千賀子、屋良有作
富山敬賞:諏訪部順一
高橋和枝賞:川村万梨阿
外国映画・ドラマ賞:貫地谷しほり、森川智之
MVS:江口拓也
シナジー賞:『呪術廻戦』
インフルエンサー賞:花江夏樹
キッズファミリー賞:大谷育江、松本梨香
特別賞:『やくならマグカップも』

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