「こんな負の遺産を残してどうしてくれる」。会見をジャニーズ事務所の所属タレントはどう見たか。言葉による発信が相次ぐ

「A.B.C-Z」の河合郁人さんはジャニーズ事務所の名称変更の是非にも言及。木村拓哉さんはある言葉をSNSに投稿していた。
ジャニーズ事務所=東京都港区
ジャニーズ事務所=東京都港区
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ジャニーズ事務所が9月7日に開いた記者会見。出席した藤島ジュリー景子氏は、代表取締役社長を引責辞任したことを発表した上で、「(過去に)故ジャニー喜多川による性加害はあったと認識している」として、加害行為があった事実を認め、謝罪した。

記者会見での質疑応答では、新社長に就任した東山紀之氏が、被害者への「法を超えた補償」などに言及した。
会見から2日。ジャニーズ事務所の所属タレントは自身が出演するテレビ番組やファン向けのサイト、個人のSNSなどで受け止めを発信をしている。

「こんな負の遺産を残してどうしてくれる」

事務所の所属タレントの中で年長者の部類に入る「TOKIO」の城島茂さんは9日、自身が司会を務める「週刊ニュースリーダー」(テレビ朝日)に出演し、今回の問題について口を開いた。

先日の記者会見の印象について、まず、次のように語った。

「正直複雑な思いで会見を見つめておりました。ジャニーズ事務所が(故ジャニー喜多川氏の)性加害を認め謝罪、そしてどう対処していくのか。私自身も、いちタレントとしてどうしていくべきか、どうあるべきかを考えさせられた会見でした。ジャニーズ事務所が踏み出そうとする新たな一歩に皆さま、賛否両論あるとは思いますが、頑張っていくしかないと思っております。今後、事務所が様々な対応をすると思いますが、私も忖度のない状況で今後も番組内でコメントできれば」

続けて、番組MCを務める石原良純さんが城島さんに「性加害(の事実)のことを知って、ジャニー氏に対してどう思うか」と問うと、城島さんは率直な思いを口にした。

「(ジャニー喜多川氏が亡くなった)当時、その遺志を継いでいこうと思っていた。ですが、今回このようなことになって、被害者の皆様に本当に多大なご迷惑をおかけしたことで、正直ジャニー氏にはいろいろなものを頂いたが、こんな『負の遺産を残してどうしてくれるんだ』という思いが正直あります」

その上で、事務所側が被害者への対応・補償に真摯に取り組む重要性を訴えていた。

ジャニーズ事務所の名称「個人の中では、変えた方がいいのではないかと思う」

「A.B.C-Z」の河合郁人さんは8日、「ゴゴスマ~GO GO!smile!~」(TBS系)に出演し、コメントした。

記者会見についてまとめたVTRの後、MCの石井亮次アナからコメントを求められた河合さん。まず「自分の事務所のことでご迷惑をおかけして、申し訳ございません」と謝罪した。

会見を振り返り、「ジュリーさんが(ジャニー氏の)性加害を認めた部分と、東山さんの覚悟やジャニー喜多川氏への厳しい意見が印象に残った」と話した。

思いが込み上げたのは、この後だった。「このような状況でも応援してくださっていることに(ファンに対して)本当に感謝しています」などと言葉を詰まらせながら、涙を浮かべてコメントした。

ジャニー喜多川氏に対しては、「僕がこの世界に憧れて、この世界に入って、成功してやるという気持ちで、今も目標に向かって進んでいる。僕と同じような気持ちだった子どもたちがそういう行為(性被害)を受けていたことに対しては、許したくもないし、許せない気持ちです」とした。

意見が分かれているジャニーズ事務所の名称変更の是非については、次のように自身の考えを伝えていた。

「正直、自分の中ではジャニーズ事務所の名前のままでもいいのではないかと思ったんですけど、“ジャニーズ”という文字を見るだけで不快に思ったり、フラッシュバックしてしまう方がいる。僕個人の中では、変えた方がいいのではないかと思います」

『Show must go on!』

俳優の木村拓哉さんは、記者会見が開かれた7日夜、自身のインスタグラムを更新。

「『Show must go on!』」と投稿し、続けて「PEACE!!STAY SAFE!拓哉」とつづっていた。会見終了後の事務所所属タレントによるコメントだったこともあり特に注目を集め、様々な声が寄せられた。

この言葉は、故ジャニー喜多川氏が大切にしていた言葉としてファンの間でも知られている。木村さんによる投稿は、9日昼の時点で削除されている。

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