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更年期による不調や、それによって日常生活や仕事に大きな影響が出ることがようやく知られるようになってきた近年。
一方で、家庭や職場で更年期症状に対する理解・協力を得られている人はまだまだ少ないことが、フェムテック&フェムケア企業のシックスセンスラボが行ったアンケート(全国の40〜59歳の女性を対象にしたwebアンケート、有効回答数439名)から明らかになりました。
症状を我慢しながら生活する女性たち
Q.あなたが経験した、または経験中の更年期の症状はどの程度だと感じていますか?
「平均的な症状よりひどいと感じている(感じた)」と回答した人は9.6%。「平均的な症状の程度だと感じている(感じた)」人は36.9%、「平均的な症状より軽いと感じている(感じた)」人は37.4%で、8割以上の人が何らかの症状を実感しているようです。
Q.更年期の症状により仕事や家事に影響が出ていますか(出たことがありますか)?
全体の半数近い46.9%の人が「影響はあったが、なんとか我慢して普段通りこなしている(こなした)」と答えており、更年期女性の多くが症状を我慢しながら日常生活を送っていることがわかりました。
「時に症状がひどく、動けなくなるなど仕事や家事ができないほど影響がある(あった)」と回答した人も12.2%おり、約7割が更年期症状によって仕事や家事に影響が出ているとしています。
理解やサポートを得られていない人が大半
Q.あなたの更年期症状に対し、家族の気づきや対応はどうでしたか?
「更年期について理解してくれて、いろいろ協力してくれた」と回答した人は22.2%。しかし、「気づいてはくれたが、具体的な協力はほとんどなかった」が17.3%、「気づくこともなく、協力などもなかった」が36.6%で、症状があっても家族のサポートを得られていない人が大半を占めるという結果になりました。
Q.あなたは配偶者(パートナー)に対し、女性更年期の知識を持ってほしいと思いますか?
「強く求めたい」と回答した人は18.4%、「普通でいいので求めたい」は59.1%となっており、約8割の人が「女性更年期についてパートナーに理解してほしい」と感じているようです。
多くの人が家族のサポートを得られていない状況を鑑みると、更年期女性には「家族、特にパートナーには、女性更年期について知ったうえで何らかのサポートをしてほしい」と感じていることがうかがえます。
職場でのサポートを実感した人はたったの1割
Q.あなたの更年期症状に対し、職場の気づきやサポートはどうでしたか?
「気づかれないように仕事をこなした」という人が28.5%で、最も多い結果に。自分の職場に対して「更年期について理解してくれて、いろいろサポートしてくれた」と感じている人は、11.7%にとどまります。
更年期症状による経済損失が話題となり、「フェムテック」「健康経営」という言葉がよく聞かれるようになった現在でも、実際には更年期に対する職場の理解はあまり進んでいないといえます。
Q.あなたは職場(主に上司)に対し、女性更年期の知識を持ってほしいと思いますか?
「強く求めたい」と回答した人が14.9%、「普通でいいので求めたい」の53.7%を合わせると、約7割が女性更年期への職場の理解を求めているという結果になりました。
職場に理解を求める人の割合は、パートナーに理解を求める人の割合(約8割)とあまり差がなく、更年期女性がプライベートと仕事の両方の場面で「女性更年期への理解不足」を感じていることがわかります。
更年期女性が仕事や家事への影響を感じながらも我慢しがちなのは、周囲の理解が不足しており、症状を打ち明けたり、サポートをお願いしたりできる環境が整っていないためと考えられます。
啓発はもちろん、一人ひとりが「更年期について知ろう」という意識を持つことも大切だといえそうです。