研究用のサルが脱走⇒「C型肝炎・COVID-19を保有」との“誤情報”で複数が射殺。ミシシッピ州で3匹が逃走中

ミシシッピ州で、研究用サルを運んでいたトラックが横転。複数のサルが射殺され、依然として3匹が逃走しているという。

アメリカ・ミシシッピ州で、テュレーン大学(Tulane University)に関連する研究用サルを運んでいたトラックが横転し、複数のサルが逃走した。

事故は10月28日、ハイデルバーグ付近の州間高速道路59号線で発生。ジャスパー郡保安官事務所は当初、Facebook投稿で「サルは人間に攻撃的で、C型肝炎・ヘルペス・COVID-19を保有している」と説明。複数のサルが射殺されたことを報告した。

その後、大学はSNSで「今回のサルは別の組織に属しており、感染性はない」と発表。これに対して保安官事務所は、トラックの運転手から「サルが危険である」と説明を受けたとして、適切な対応だったと述べた。

AP通信によると、5匹が死亡、3匹が依然として逃走中とみられる。

事故当時、現場には「LIVE MONKEYS(生きたサル)」の文字が書かれた木箱が散乱しており、防護服を着た捜索隊が草むらや林を捜索した。テュレーン大学はAP通信に「動物輸送には守秘義務契約があり、情報開示を制限している」と説明し、「13匹は所有者のもとに戻った」と述べている。

一方、動物保護団体PETAのリサ・ジョーンズ=エンゲル上級科学顧問は「公道で21匹のサルを乗せたトラックが事故を起こしたなら、地域社会には所有者や感染リスクを知る権利がある」と批判した。

注目記事