ヤンキースが田中将大投手と結んだ7年1億5500万ドル(約160億円)という巨額条件により、メジャー先発陣の年俸がインフレ状態に陥る可能性が浮上した。田中のヤンキース入りのニュースをいち早く報じた米フォックススポーツのケン・ローゼンタール記者が報じ、話題となっている。
■ 田中の大型契約がメジャー先発陣に与える影響
ヤンキースが田中将大投手と結んだ7年1億5500万ドル(約160億円)という巨額条件により、メジャー先発陣の年俸がインフレ状態に陥る可能性が浮上した。田中のヤンキース入りのニュースをいち早く報じた米フォックススポーツのケン・ローゼンタール記者が報じ、話題となっている。
記事によると、ヤンキースのライバル球団のある幹部は、今回の高額な契約がメジャー先発投手の全般的な年俸を上昇させる影響を指摘したという。
田中とは対照的に、レンジャーズは2年前に加入したダルビッシュ有投手との優先交渉権獲得のために5170万ドルものポスティング料を日本ハムに支払わなければいけなかったため、ダルビッシュは6年平均年俸930万ドル(約9億6000万円)に抑えられた。
だが、年俸など条件面の熾烈な競争の末に田中がヤンキース入りを決めた今、先発ピッチャー陣の契約交渉に異変が起きつつあるという。ローゼンタール記者は、クリーブランド・プレイン・ディーラーが報じたインディアンスと先発右腕ジャスティン・マスターソンとの契約延長交渉の延期が、ヤンキースと田中の大型契約の余波である可能性を指摘し、さらには、レッズが進めている右腕ホーマー・ベイリーとの延長交渉の妨げになっている可能性もあると見ている。
昨年ワールドシリーズ制覇に貢献したレッドソックスの左腕エース、ジョン・レスターやマスターソン、タイガースの右腕マックス・シャーザー、ベイリーらは今季終了後にフリーエージェントとなる。メジャー初挑戦となる田中とは異なり、彼らはすでに絶大な実績を残している。同記者は、それらの選手が「ヤツ(田中)が1億5500万ドルをゲットできるなら、自分は一体いくらなんだ」というふうに球団側に要求することも間違ってはいないだろう、とも指摘している。
ヤンキース合流前から早くもメジャー全体に波紋を広げている田中。改めてメジャー史上5番目という大型契約の凄まじさを認識させられる特集だ。
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(2014年1月29日フルカウント「【米国はこう見ている】マー君の巨額契約により、メジャー先発陣の年俸は"インフレ状態"に!?」より転載)