24日終盤のニューヨーク外為市場ではドルが対円で下落。ロイターのデータによると、一時100.68円と2週間ぶり安値をつけた。
日経平均が振れの激しい展開となっていることや米金融政策見通しをめぐる不透明感を背景に、利益確定のドル売りが強まった。週間では1年ぶりの大幅な下げを記録した。
これまでの円の下落について、一部アナリストの間からは、急激かつ行き過ぎだったとの見方が出ていた。
BNYメロンのシニア為替ストラテジスト、マイケル・ウォルフォーク氏は「ドル/円は適正価格を大きく外れていたようにみえる。短期的には100円の水準に戻るだろう」と述べた。
22日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受け、資産買い入れ縮小観測が高まる中、それまで売られていた円は23日に上昇を始めた。
24日のニューヨーク市場終盤は0.9%安の101.09円。 週間では2%下落し、2012年6月初旬以来の大幅な下げとなった。
前出のウォルフォーク氏は、来週27日のメモリアルデーの祝日を控えていることも、利益確定の動きを後押し、円上昇につながったとの見方を示した。
ただ、日銀による追加緩和期待を背景に円の上昇は一時的となり、FRBによる資産買い入れ縮小への期待がドル上昇への追い風になるとの見方は根強い。
モルガン・スタンレーの欧州為替戦略主任イアン・スタンナード氏は「円の下落基調は続くだろう。ただ、短期的には調整局面を迎え、大幅な調整が起きる可能性がある」と述べた。
ユーロ/円は1%安の130.72円。一時、130.10円まで下げる場面もあった。
ユーロ/ドルは0.1%安の1.2928ドル。
5月のIFO独業況指数が予想を上回ったことを受け、ユーロ/ドルは一時上昇。ただ、その後発表された4月の米耐久財受注が予想を上回り、米景気をめぐる懸念が後退したことで、ドルは上げに転じた。
週間では、ユーロ/ドルは0.7%上昇した。
ドルは対スイスフランで0.7%安の0.9615フラン。
ユーロも対スイスフランで0.8%安の1.2432フランとなった。
主要6通貨に対するICEフューチャーズUSドル指数
ドル/円 終値 101.29/30
始値 101.43/44
前営業日終値 102.00/02
ユーロ/ドル 終値 1.2933/37
始値 1.2940/41
前営業日終値 1.2933/34
[ニューヨーク 24日 ロイター]