インド北部ウッタラカンド州で6月中旬に起きた豪雨災害で、バフグナ州首相は8日、洪水や土砂崩れによる行方不明者が約4700人に達したと明らかにした。一部地元メディアは死者数が千人を超えたと伝えており、インドで過去最悪の豪雨被害の一つになった。共同通信が伝えた。
日本赤十字社によると、インド北部では、6月14日以降4日間降り続いた大雨により洪水や鉄砲水、地滑りなどの被害が発生している。現地では、これまでに1000人以上が死亡したほか、7万8000人が孤立し、数百人が家を失ったと報道されている。6月上旬から雨季に入ったインドは、北部の山あいの地域で例年の2倍以上の降雨量を記録している。
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もっとも被害の深刻なウッタラカンド州では15カ所で地滑りが発生し、住宅や道路が押し流され、中には広い範囲が土砂で埋まった村もあるという。
◆またもインドでビル崩壊
また北部の豪雨とは無関係だが、インド南部ハイデラバード郊外で8日、2階建てホテルの建物が倒壊し、PTI通信によると、少なくとも12人が死亡、18人が負傷した。がれきに数人が閉じ込められているとみられ、警察などが救助活動を続けていると共同通信が伝えている。
NHKによると、ビルが倒壊した原因は明らかになっていないが、このビルは建設されてから80年が過ぎ、地元のメディアは、老朽化が進んでいたと指摘している。
インドでは、ことし4月、西部のムンバイ郊外で、建設中の8階建てのビルが崩れ70人以上が死亡したほか、先月にもムンバイで5階建てのビルの一部が崩れ、10人が死傷するなど建物が倒壊する事故が相次いでいて、安全対策の不備が問題になっている。