[東京 15日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は大幅続伸。一時272円高となり、1万5100円台に乗せた。前日の米ダウ
イエレン次期米連邦準備理事会(FRB)議長の緩和継続発言で投資家はリスクオン姿勢を強めており、主力株を中心に買いが先行した。短期筋による先物買いが活発化し、ショートカバーを巻き込んで上値追いを強めた。
イエレン氏が上院銀行委員会の指名承認公聴会で、経済にぜい弱さが残る限りFRBは緩和策を維持すると表明したことを受け、世界的な株高機運が高まった。日経平均は約半年ぶりの水準を回復したほか、上海総合指数
大和証券チーフストラテジストの成瀬順也氏は「年内は証券優遇税制の廃止など需給的な重しがあるものの、米景気が強過ぎず、弱過ぎないベストなシナリオとなっており、日本株は年末にかけて上昇トレンドを描く」と指摘。日経平均が年末までに5月高値1万5942円を上抜く可能性があるとの見方を示した。
一方、日経平均は1週間で1000円値幅の上昇となり、目先的には大幅高の反動を予想する声も出ている。前場時点での日経平均の25日移動平均線(1万4445円47銭=15日前場)とのかい離率は4.80%と9月26日以来の高水準になった。「個別銘柄には長期投資家の買いも入っているが、投機筋による先物主導の上げがメーンとみられ、短期的な過熱感は強い」(東洋証券・投資調査部ストラテジストの土屋祐也氏)という。
業種別株価指数では、空運業を除く32業種が値上がりした。年初来高値を更新した三井住友フィナンシャルグループ
個別銘柄では、ドワンゴ
東証1部の騰落数は、値上がり1333銘柄に対し、値下がりが289銘柄、変わらずが134銘柄だった。
日経平均
前場終値 15139.22 +262.81
寄り付き 15034.33
安値/高値 14994.7─15149.26
東証出来高(万株) 172526
東証売買代金(億円) 14254.50
(杉山容俊)