ノバルティス社を捜索 東京地検、薬事法違反の疑い
高血圧治療薬ディオバンの臨床研究を巡る論文不正問題で、東京地検特捜部は19日、販売元の製薬大手ノバルティスの日本法人(東京都港区)を薬事法違反の疑いで家宅捜索した。特捜部は今後、押収した資料を分析し、関係者の事情聴取を本格化させる方針だ。
ディオバンをめぐっては昨年、薬の効果を調べた京都府立医大や東京慈恵会医大の臨床研究での不正なデータ操作が発覚。厚生労働省は今年1月、同社が不正操作があると知りながら両大学の論文を広告に使ったとして、同法違反容疑で告発状を提出していた。売上高が国内トップクラスの高血圧治療薬をめぐる不正は、特捜部が強制捜査に乗り出す事態に発展した。
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ノバルティス日本法人が入るビルには同日午前9時半過ぎ、特捜部の係官ら数人が裏口から捜索に入った。ビル正面は通勤する社員らで混雑していたが、捜索に気づく社員はほとんどいなかった。
(朝日新聞社提供)
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