アメリカの紙幣や硬貨の裏には「In God We Trust」(我ら神を信ず)という標語が書かれている。19世紀後半から硬貨に印字されていたが、1956年に公式の標語となった。フロリダ州の標語でもあり、公的機関のさまざまなものに印字されている。
しかし、この標語が全く違う意味で印字されてしまった。
フロリダ州ピネラス郡の保安官事務所は、アメリカン・フロア・マッツ社に500ドルを支払い、「In God We Trust」を印字した品を依頼したはずだった。驚くことに、代わりに納品されたものには、「In Dog We Trust」(我ら犬を信ず)と、人間にとっての親友を讃える文が刻まれてしまっていた(同時に注文したもう一つのラグは、正しく印刷されていた)。
(AP Photo/WFTS-TV/ABC Action News, Adam Winer)
この間違いは数カ月経過したあとでようやく発見され、ラグマットは人目につかないように撤去された。しかし、その存在は決して忘れられてはいなかった。
床にマットを敷いていない動物愛好家のあなた、小切手を出す準備を。フロリダ警察は、この素晴らしいをタイプミスが掲載されたラグが地元の犬を救済するグループと保護施設に寄付するためにオークションにかけることにした。
今回の最高に素晴らしいオークションの一覧はこちらだ。
ピネラス郡保安官事務所は、何も「ラグの下に隠す」つもりはない。例の「doggone」ラグに対する高い関心に応えて、ここでオークションにかけることにしよう。皆様の入札金は100%全て、地元の動物救助に寄付することにする。
このラグマットが知られるようになったきっかけは、地元のABC系列のテレビ局「ABCアクションニュース」のアダム・ウィナー記者がこのタイプミスに初めて気付きツイートしたことがきっかけだった。
このツイート以来、世界中から連絡が絶えないとボブ・ガルティエリ保安官は「ABCアクションニュース」に語った。
「みんな心配しているのは『ああ、お願いだから捨てないでくれ』なんだよ」
その通りだ。オークションはちょうど100ドル(約1万1000円)で開始したが、入札はすでに18日の午後には5100ドル(約60万円)に達している。もちろん、その入札金は全て犬のシェルターを運営する地元の非営利団体「ケナイン・エステーツ社」に贈られることになる。
ケナイン・エステーツ社の創業者ジェイン・シドウェルさんはハフポストUS版に対し、「とても嬉しいです」と語った。 「資金がもっと必要なんです」。
現在、30匹の犬の世話をしているケナイン・エステーツ社には、まもなくさらに10匹に加わる。シドウェルさんにはケナイン社が選ばれた理由に心当たりがあった。ガルティエリ保安官が2014年に、ここから13歳の犬を1匹引き取っていたからだ。
「アナベル・リーというちょっとしゃくれたマルチーズのミックス犬です。今では保安官と一緒にスポーツを観る仲らしいですよ」とシドウェルさんは語った。
オークションは1月21日の午後4時に締め切られる。この素晴らしい装飾品に手(足、か?)を付けられる最後のチャンスとなるだろう。
ラグを製造したアメリカン・フロア・マッツ社の顧客サービス・エージェントによると、同社はラグに関してこの数日「たくさんのお問い合わせを頂いている」という。
残念ながら、彼らに運はないようだ。
「あのラグの再製造はないと思われます」、と同社は述べた。
ラグの入札はonlineauction.comから、そしてケナイン・エステーツ社に関する情報はFacebookページへ。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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