イギリス独立党(UKIP)の欧州議会議員スティーブン・ウルフ氏が10月6日、フランス・ストラスブールの欧州議会内で倒れ、病院に搬送された。同僚議員に殴られた後、壁に頭を強打したという。itvニュースなどが伝えた。
ウルフ氏が倒れている様子
テレグラフによると、同党のナイジェル・ファラージ暫定党首は、「党内の欧州議員の会合で口論となり、倒れた。状態は深刻だ」と話している。党のスポークスマンは、「ウルフ氏は病院に搬送され、検査を受けている最中だ」とし、詳細については明らかにしなかった。itvニュースは、ウルフ氏が「てんかんのような発作を2回起こしていた」と伝えている。
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その後、ウルフ氏は意識を回復。Twitterで「私のお世話をしてくれた議会スタッフ、同僚の欧州議員、病院スタッフの愛に感謝しなければなりません」と投稿した。
その後、ウルフ氏は「CTスキャンなどの精密検査の結果、脳には血栓も出血もなかった」と声明を発表。回復しているが、「検査のため、一晩入院する」としている。
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大衆紙サンのハリー・コール記者のTwitterより。ウルフ氏とファラージ氏が病室で握手をしている
イギリス独立党は、イギリスのEU(欧州連合)離脱を掲げる急進的な少数右翼政党。6月の国民投票でEU離脱を主導したファラージ氏が辞任を表明。9月に後任のダイアン・ジェームス氏が党首に就任するも10月初めに辞任。ファラージ氏が暫定党首に就任するなど、党内で混乱が続いている。ウルフ氏は次期党首選に立候補を表明していた。
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