犬と人の絆を描いた映画の撮影中に動物虐待か 抵抗する犬を無理やり水の中に...

「ギルバート・グレイプ」や「HACHI 約束の犬」などで知られる監督の最新作に波紋が広がっている。

「ギルバート・グレイプ」や「HACHI 約束の犬」などの映画作品で知られるラッセ・ハルストレム監督の最新作「A Dog’s Purpose(原題)」に波紋が広がっている。

エンタメニュースサイト「TMZ」が入手し1月18日に公開した動画には、この映画のスタッフであるトレーナーが、ジャーマン・シェパードに対して非常に危険な“スタント”を強制している様子が収められていた。

※以下の動画は、一部の視聴者にとって不適切な内容である可能性があります。ご注意ください。

作品はW・ブルース・キャメロンのベストセラー小説「野良犬トビーの愛すべき転生」を映画化したもので、野良犬として生まれたトビーが転生し、人間たちと深い絆で結ばれていくストーリーを犬目線で描いている。

映画の終盤には、警察犬が流れの速い川に落ちた少女を勇敢に救う場面がある。このシーンの撮影は2015年11月、カナダ・マニトバ州南部の都市ウィニペグの屋外で行われた。

この映像の撮影現場を見てみると、トレーナーは怯えるジャーマン・シェパードを水の中に無理やり押し込もうとしている。犬は激しくもがき抵抗していたが、結局水の中に押し込まれ、トレーナーが「もうやめてください!」と叫ぶほど長い間水に浸かった。

動画の冒頭には、誰かが「心配いりません。少なくとも水は温かいです」と話しているのが聞き取れる。

この動画は瞬く間にネット上に拡散され、映画の撮影期間中、動物たちがどのような扱いを受けたのか疑問視する声が続出した。

TMZは、撮影現場にはラッセ・ハルストレム監督もいたと記述しているが、ハルストレム監督は後日発表した声明文で撮影現場にはいなかったと否定している。少なくとも、スタッフの1人は犬の扱い方を目撃して気分を害している。

映画の製作会社アンブリン・パートナーズとユニバーサル・ピクチャーズは、この動画の公開を受けて、下記の声明を出した。

「安全な環境を作り、動物たちの倫理的な扱いを保証することは、この映画の製作関係者にとって最も大切なことでした。この動画の詳細について調査するつもりです」

また、ハルストレム監督は、動画についての声明を発表した。声明は以下の通り。

「1月18日に投稿された『A Dog’s Purpose』の撮影現場の動画を見て、大変動揺しています。私はこの現場には立ち会いませんでした。決して許されない行為で、もし私が知っていたら、このようなことは起こらなかったでしょう。私たちスタッフは全員、映画に登場するすべての動物たちに愛情を注ぎ、敬意を払い、安全な環境を提供するよう努めていました。この状況については徹底的な調査が進行中で、不適切な行為は公表して処罰することを約束します」

「A Dog’s Purpose」は1月27日にアメリカで公開される。映画には女優ブリット・ロバートソンや俳優デニス・クエイドが出演しており、犬の声はジョシュ・ギャッドが演じている。日本での公開は未定。

■予告編

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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