京都市が毎月発行している広報紙の6月号に、小型家電ごみを妖精に見立てた特集記事が掲載され、ネット上で話題になっている。ごみの妖精が回収、加工されて金髪に生まれ変わるストーリーに対して、「回収される前のがいい」との声もあがっている。
京都市によると、広報紙の「きょうと市民しんぶん」は、毎月1日と15日付で発行され、市民の元に届けられる。2017年6月1日号には、環境月間に合わせてごみの回収、分別などを呼び掛ける特集ページが組まれている。その中で、小型家電ごみをイケメンの妖精に見立てている。
使わなくなった携帯電話やデジタルカメラなどの小型家電ごみは、回収されれば、金やレアメタルなどを抽出し、他の製品にリサイクルできる。その過程を分かりやすく説明した例として、髪がぼさぼさで、「私だって回収されればもっと輝けるのに」とやさぐれていた小型家電ごみの妖精が、回収・加工されると、金髪で身なりもきれいに生まれ変わる様子が描かれている。
この紙面の内容を撮影した写真がTwitter上に投稿されると、ごみを妖精に見立てた表現方法などに対して反響が広がった。中には、「回収される前のがワイルド感が溢れてええな?」と、回収前のやさぐれた妖精を支持する声もあがった。
ハフポスト日本版は5月29日、京都市の担当者に話を聞いた。
−−ごみを妖精に見立てた特集は、どんな狙いがあるのでしょうか
若い人にも読んでもらい、ごみの分別についてきちんと知ってもらいたいと思っています。広報紙は硬いイメージがあるので、ごみを妖精に見立てて、イラストをふんだんに使い、若い人にも興味を持ってもらえるような内容にしました。
−−このアイデアを始めたきっかけ何でしょうか
2015年2月に広報紙をリニューアルしました。それまでは1面から記事を載せていましたが、中を開いてもらえるよう、1面に写真や目を引くキャッチコピーを載せ、次のページへと誘導する工夫を始めました。
その取り組みの一つとして、ごみを妖精に見立てて、若い人に向けにイラストをふんだんに使ってアピールすることを思いつきました。ごみを妖精化した特集は、2015年6月号からはじめ、今回で3回目です。
−−Twitter上で反響が広がっています
反応があるのはいいこと。Twitterで反響があるということは、若い人が読んでくれたということだと思うので、嬉しいです。去年、一昨年の特集に対して反響があったので、今回は小型家電ごみのキャラクターを新たに考えました。
ごみを擬人化(妖精化)していますが、おとしめるような形にしているわけではないですし、不快感を与えないよう気を付けています。実際、過去の特集に対しても好意的な反応が多く、「一見おちょくっているような内容に見えて、中身はしっかりしていいて読みやすかった」といった声もいただいています。
−−回収される前の妖精の方がいいという声も出ていますが...
人によって好き嫌いがあると思うので、好みの問題ですね...
■関連画像集「きょうと市民しんぶん」
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