茨城県日立市の久慈浜海水浴場に7月19日、サメ約30匹が現れた。人を襲うことのない「ドチザメ」と確認され、現時点でけが人の報告はないという。
産経ニュースによると、19日午前10時すぎ、海水浴場に遊びに来ていた人がサメを目撃。通報を受けた茨城県警がヘリコプターで上空から捜索したところ、正午ごろに約30匹が泳いでいるのが見つかった。
数匹を捕獲し、水族館の職員が調べたところ、「ドチザメ」と判明した。このサメは全長が最大で1.5メートルほどで、おとなしい種類。水深が浅いところを好み、海底近くを泳ぐのが特徴という。午後2時40分ごろには、姿が見られなくなった。
久慈浜海水浴場は7月15日に海開きしたが、水温が低く遊泳禁止となっており、ほとんど海水客はいなかった。
日立市は、20日は安全確認のため遊泳禁止とし、サメの侵入を防ぐ網を貼るなどの対策を検討している。翌日以降は、安全を確認した上で開場するかどうか判断する。茨城県も22日以降、休日を中心に防災ヘリコプターで県内の海岸を巡視する。
県観光物産課は、NHKの取材に対し「海水浴客の安全には万全の態勢を取っているので、安心して利用してほしい」と話した。
朝日新聞の2015年8月6日付朝刊によると、茨城県では2015年の夏にも、複数の海水浴場近くでサメの出現が相次ぎ、遊泳禁止となった。
■ドチザメ、大人しく人を襲わない
コトバンクなどによると、メジロザメ目ドジザメ科の海水魚。体は細身で、全長は最大150センチに達する。身体にぶち状の斑点や暗い色の帯があるのが特徴。穏やかな性質で、人を襲う危険性はほとんどない。北海道南部から南日本に分布し、日本の水族館でもよく見かけられる。
■関連画像集「深海ザメの奇妙な姿」
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