アメリカの歌手アリアナ・グランデの来日公演が、8月10日から13日にかけて幕張メッセ(千葉市)で開催される。
5月のイギリス・マンチェスターでのコンサートで起きた自爆テロで22人が犠牲になった。それ以後では、日本で初めての公演となる。会場付近では異例とも言える厳戒態勢が敷かれている。
アリアナは10日、自身のInstagramを更新。「ただいま」と日本語のメッセージと、自分の顔に猫耳の画像をつけた動画を投稿した。
アリアナは日本好きとしても知られており、今回で8回目の来日となる。公演は8月10日(木)にスタートし、12日(土)、13日(日)の計3回実施される。
間もなく始まる公演を控え、Twitterなどネット上には、アリアナの来日を歓迎するファンの声が多数寄せられている。
今回のワールド・ツアー『デンジャラス・ウーマン・ツアー(Dangerous Woman Tour)』でのアリアナ
■会場では異例の厳戒態勢。クリアーバッグ以外の手荷物は持ち込み不可
コンサートが開催される千葉市の幕張メッセ周辺では、テロを防ぐために異例の厳戒態勢が敷かれている。
朝日新聞デジタルによると、千葉県警が会場近くの海浜幕張駅前に機動隊員や警察官を派遣。会場内では私服の警察官が警戒し、サブマシンガンを携帯する「銃器対策部隊」や爆発物処理班も待機させるという。
コンサートなどの催事では主催者による自主警備が原則で、警察が警備にあたるのは極めて異例だが、マンチェスターのテロ事件以来、同アーティストの初めての公演ということもあり、テロを防ぐために厳戒態勢が必要と判断した。
また、主催者側も手荷物検査や金属探知機、ボディチェックなどを強化する。公演ではバッグパックやキャリーバックなどのカバン類の持ち込みを禁止し、中身が確認できる透明のバッグのみ会場内の持ち込みを許可。クリアバッグの大きさは縦40センチ、横27センチ、幅5センチまでと厳しく指定している。
■子どもを含む22人が犠牲になったマンチェスターのテロ事件
自爆テロ事件は5月22日夜、マンチェスター中心部にあった屋外競技場で起きた。当時、ここではアリアナがコンサートを開いており、事件が起こったのは演目が終わった直後だった。この事件で10代の子どもを含む22人が死亡している。
警察当局は、警察当局は、自爆テロの実行犯は地元マンチェスター出身のリビア系イギリス人、サルマン・アベディ容疑者(22)と発表した。
テロ発生直後の様子。
マンチェスター市内の広場には、犠牲者を追悼し花や風船が手向けられた(2017年5月26日撮影)
この事件を受けてアリアナは6月4日、犠牲者を追悼するため、イギリス・マンチェスターで慈善公演「One Love Manchester」を開催した。コンサートには、事件当日にコンサート会場を訪れていた子どもたちも招待された。
■画像集「One Love Manchester 2017/06/04」
【※】スライドショーが表示されない場合は、こちらへ。