泣き叫ぶ13歳の少女の足を、コーチは開脚させ続けた

「できません! 無理です! やめてください!」

アメリカ・コロラド州デンバーの高校で撮影された非常に不快な動画を受けて、児童虐待の捜査が行われている。何人もの女子生徒が、チアリーディングの練習中に、痛みを訴え続けたにも関わらず強制的に開脚をさせられたと訴えている。

ローカル局「9ニュース」で放送された、イースト高校で6月に撮影された動画には、複数の女子生徒がひとりの手足を押さえ、コーチが無理やり開脚をさせているような様子が映っている。

「できません! 無理です! やめてください! お願いします!」女の子は何度も叫んだ後、開脚をさせた男性が険しい表情を見せながら、ようやく彼女を引き上げて近くのマットに下ろした。

動画で泣いている女の子の母親、キルステン・ウェイカーフィールドさんは、娘が強制的な練習によって血管が破裂し、理学療法を受けているとCBS・デンバーに語った。

「大の大人が、13歳の娘のやめてと泣き叫ぶ声を無視し、押し続けた結果、彼女の内臓を破裂させたのです」。ウェイカーフィールドさんは、娘のアリーちゃんの隣で「9ニュース」に話した。

Shocking video of a 13-year-old girl being forced into splits has led to a police investigation.
Shocking video of a 13-year-old girl being forced into splits has led to a police investigation.
CBS News
13歳の女の子が無理やり開脚させられるショッキングな動画を受け、警察は捜査を始めた。

9ニュース」は他のチアリーダーがスマホで撮った8本の動画を入手した。

ウェイカーフィールドさんは6月、学校の運動責任者リサ・ポーターに6月、事件を報告したとしているが、学校側は8月23日まで調査を始めなかった。

デンバー市警が、ハフポストUS版にメール取材に対し、事件に関する匿名の情報提供を受けて、直ちに署の児童虐待を担当する刑事が捜査を始めたことを明かしたのと同じ日だ。

調査開始を発表したデンバー公立学校の監督者、トム・ボスバーグは、学校長のアンディ・メンデルスバーグが休職扱いになったと述べた。副校長のリサ・ポーター、チアリーダー部の顧問、オゼル・ウィリアムズ、副顧問のマライア・クラーディスらも同じ処分を受けた。

「我々は、生徒の身体的、精神的な健康に危険にもたらすいかなる行為も絶対に禁止しています」とボスバーグは話した。「我々は、生徒の意思を無視した活動や運動を許容するつもりもありません」

This would have been the first year coaching at the high school for Ozell Williams, who is a professional cheerleader.
This would have been the first year coaching at the high school for Ozell Williams, who is a professional cheerleader.
Helen H. Richardson via Getty Images

2017年は、チアリーダー部の顧問オゼル・ウィリアムズにとって、高校チームのコーチとして活動する1年間になるはずだった。彼はプロのチアリーダーだ。

彼のものと見られるTwitterのアカウント(現在は非公開)によれば、ウィリアムズは、NFLチームのデンバー・ブロンコスや、テレビ番組「アメリカズ・ゴット・タレント」などでパフォーマンスを披露するプロのチアリーダーのようだ。

彼のサイトによると、マイル・ハイ・タンブラーと呼ばれるプログラムも立ち上げ、(床やマットの上で跳躍や回転を行う)タンブリングのプログラムを、学校やコミュニティに提供しているという。

地元紙デンバー・ポストの取材に対し、ウィリアムズは動画の解釈が間違っていると主張した。

「確実にいえるのは、動画の内容は違った見方ができるということでしょう」と彼は語った。「私の主張も聞いてもらいたいですが、今はこれ以上いえません」

ハフポストUS版は24日、ウィリアムズにコメント取材を申し込んだが返信はない。

デンバー市警は24日時点で、事件に関する詳しいコメントを控えている。ハフポストUS版に対し、メールで「事件は現在捜査中です。よって追加の情報や動画が今公表させることはありません」とコメントした。

ハフポストUS版に掲載されたものを翻訳・編集しました。

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