イタリアの高級ブランド「グッチ」は、2018年から動物の毛皮を製品に使用しないと発表した。9月に発表した2018年春夏コレクションから、ミンクやウサギなど養殖を含めた動物の毛皮の使用をやめるという。
グッチは毛皮に反対する国際連盟「ファーフリーアライアンス」(FFA)に加入。グッチのマルコ・ビッザーリ社長兼最高経営責任者(CEO)はこの日、イギリス・ロンドンでの講演で「社会的な責任を果たすことは、グッチの大切な価値観の1つです。環境と動物に対して、より良い方法を採れるよう、今後も努力を続けます」などと述べた。
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ピッザーリ氏は講演に先立ち、「毛皮の使用が今でもモダンだと思いますか? 私はそうは思いません。それが、私たちが今回の決定をした理由です。(毛皮の使用は)ちょっと時代遅れです」「毛皮を使わなくても創造性によって、別の方向に飛躍することができます」などとファッションメディア「ビジネス・オブ・ファッション」に語った。
ピッザーリ氏は講演で、「このことが革新を促し、人々の意識を高め、高級ファッション業界をより良い方向に変えていくことを願っている」などと述べ、業界全体の取り組みができるよう訴えた。
ファッション業界においては、カルバン クラインやラルフローレン、トミー・ヒルフィガーなどが既にすでに毛皮の不使用を表明している。FFAのジョー・ビンディング代表は、グッチの決定を「ゲームチェンジャー」との表現で評価。「高級ファッション業界全体が、後を追うことになる」と、期待を寄せた。
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毛皮を使ったグッチの在庫商品は、今後、チャリティーオークションにかけられる予定だ。