「親が決めた結婚を拒んだら、熱い油を浴びせられた」逃亡した16歳少女、保護される

2万ドル払った男と、結婚させられそうになっていた
アル・ヒシャマウィさん
アル・ヒシャマウィさん
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親が決めた結婚を拒んで虐待を受けていた16歳の高校生が、家出した末に保護された。

保護されたのは、テキサス州サンアントニオのマーリブ・アル・ヒシャマウィさん。地元の保安官事務所によると、アル・ヒシャマウィさんは父親(34)と母親(33)から、熱した調理油をかけられるなどの虐待を受けていた。

■ 何があったのか?

両親は2017年、当時15歳だったアル・ヒシャマウィさんの結婚を決めた。両親に2万ドル(約211万円)払った男が相手だった。

アル・ヒシャマウィさんは結婚を拒否し、両親に虐待された。

ハビエル・サルザー保安官は記者会見でこう語った。

「結婚を望まなかったため、何度もひどい虐待を受けました。熱した調理油を何度も体にかけられたと報告されています。他にもほうきの柄で殴られています。また、少なくとも1度は気を失うほど窒息させられています」

虐待が発覚したのは、アル・ヒシャマウィさんの失踪がきっかけだった。

アル・ヒシャマウィさんは、1月末に学校からいなくなった。両親が捜索願を出し、FBIも捜査を開始した。

アル・ヒシャマウィさんは、3月半ばに見つかった。彼女は「逃げたのは両親に自宅で虐待されたから」と捜査官に伝えた。アル・ヒシャマウィさんはある団体の元に身を寄せていたと、サルザー保安官が明かした。

両親は3月23日に起訴されたが、その後3月25日に保釈された。保安官事務所が地元TV局KSAT-12に伝えた。

アル・ヒシャマウィさんの父は、3月23日に連行された際、メディアに向かって「娘はドラッグをやっていたに違いない」と叫び、事件は娘のでっちあげだとほのめかした。

アル・ヒシャマウィさんと5人のきょうだいは、州の児童保護施設に保護されている。他の子どもたちが虐待を受けていたかどうかは、今のところ不明だ。

サルザー保安官氏は「アル・ヒシャマウィさんに結婚を申し込んだ男性は、起訴される可能性が高い」と語った

■ 強制結婚とは

アメリカ国務省は、「意志に反して結婚させられること」を強制結婚と定義している。児童結婚反対の団体「Unchained At Last」は親が決めたお見合い婚と強制結婚の違いは「同意しているか、強制によるものか」だとしている。お見合い婚は健全な場合もあるが、お見合い婚を装った強制結婚や児童婚も多い。

強制結婚や児童婚は、アメリカでは珍しくない。Unchained At Lastによると、2000年から2010年の間に、無理やり結婚させられた12歳前後の子どもたちの数は24万8000人。その圧倒的多数が、大人の男性と結婚させられる女の子たちだ。

KSAT-12によるとアル・ヒシャマウィさんの家族はイラク出身。アメリカに移住したのは2年前だったと、サンアントニオ・エクスプレスは伝えている。FBIが事件の捜査を続けている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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