アート&カルチャー
2018年06月05日 15時42分 JST | 更新 2018年06月06日 12時17分 JST

男の子用のTシャツに「私もフェミニスト」 人気ブランドJ.Crewが物議醸す

まだ成熟していない子供にメッセージTシャツを着させることに、賛否両論の意見が飛び交った。

アメリカのファッションブランドJ.Crew(Jクルー)が、「I am a feminsit too.(私もフェミニスト)」とのメッセージがプリントされた男児向けのTシャツを発表し、物議を醸している。

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このTシャツは、ファッションを通じて男女平等や銃規制など社会的なメッセージを発信するアパレルブランド、Prinkshop(プリンクショップ)とのコラボレーションの一環で製作・販売された。

販売価格は16.50ユーロ(約2100円)で、売上の10%が女子教育を支援する国連基金「ガールアップ」に寄付されるという。

男の子がTシャツを着た写真がJクルーの公式Instagramに投稿されると、コメント欄には賛否両論の意見が飛び交った。

批判的なコメントを寄せる人は、まだ成熟していない子供にメッセージ性を含んだスローガンTシャツを着させることに懸念を示した。「子供たちは『フェミニスト』という言葉の意味を理解するにはあまりに幼すぎる。子供は子供でいるべきで、自分の政治的なスタンスを表明する看板ではない」などの声が上がった。

一方で、「このTシャツ、大好きです」などJクルーを賞賛する声もある。「子供たちを会話に参加してもらうことは大事です」とした上で、「これは権力の話でもないし、政治的なイデオロギーを子供たちに押し付けているわけでもない。これは人権の話だ」などと訴えるコメントも書き込まれた。

議論はTwitter上にも広がり、カナダ人の人気ユーチューバー、リリー・シンは、「悲しい。あらゆることに攻撃的になるのって疲れない?」とツイートした。

自分の息子を、平等を信じない男の子に育てるつもりなの?フェミニズムと政治は関係ない。フェミニズムは、女性は人間であると認識することなのに。

メッセージTシャツ、流行を作ったディオール

Getty Images
DiorのフェミニストTシャツを着るモデル(2017年1月撮影)

2017年、社会的なメッセージがプリントされた「スローガンTシャツ」がファッション業界でブームになった。火付け役となったのは、女性クリエイティブディレクターのマリア・グラツィア・キウリ率いるDior(ディオール)だ。

2017年春夏コレクションで、「WE SHOULD ALL BE FEMINISTS(男も女もみんなフェミニストでなきゃ)」との文字が胸にプリントされたTシャツを発表。さらに2018年春夏コレクションでは、「WHY HAVE THERE BEEN NO GREAT WOMEN ARTISTS(なぜ偉大な女性芸術家はいなかったのか?)」と訴える新たなTシャツがランウェイの先頭を飾った。

Corbis via Getty Images
クリスチャン・ディオール 2018年春夏コレクションより

Jクルーの「フェミニストTシャツ」も、ブランドとして明確なメッセージを伝えるディオールなどにインスパイアされて誕生したとみられる。

賛否両論の意見が噴出しているが、公式ウェブサイトでは一部のサイズが売り切れになった。同社の担当者はMarieClaire.comに対し、「Jクルーは平等を支持し、そして、Jクルーはすべての人のためにあります」と回答している。

J.Crewの公式サイト