アメリカの清涼飲料水大手「コカ・コーラ」社が、大麻成分の入った飲料への参入を検討している。
同社は9月17日、ブルームバーグの取材に対して、「清涼飲料水業界の他社と同様、我々は大麻成分CBD(カンナビジオール)を、機能性健康飲料の材料としての成長に注目している」として、カナダの大麻メーカー「オーロラ・カンナビス」社と飲料開発について協議しているとコメントした。
CBDは大麻の成分だが向精神作用がなく、医療の現場では炎症や吐き気、痛みなどを抑える効果があると言われている。
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■コロナビールやギネスビールの製造会社も食指
近年、清涼飲料水の業界では大麻成分を含む飲料が注目されている。
コロナビールの製造会社コンステレーション・ブランズは、8月に大麻メーカー「キャノピー・グロウス」社へ38億ドル(約4250億円)の追加出資をしたばかりだ。その他、ギネスビールの製造会社がCBCを含む商品の開発を検討している。
また、CNNによれば、ハイネケン傘下のラグニタスは、精神活性作用のある成分『THC』を含む商品を既にカリフォルニア州の大麻薬局で販売している。
■背景にはアメリカ政府の方針転換
こうした動きの背景にはアメリカ政府の方針転換がある。
アメリカの食品医薬品局(FDA)は6月25日、大麻から抽出した成分で作った新薬を初めて承認した。難治性のてんかんの治療用にCBDを精製したもので、今秋の販売を目指している。
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アメリカの一部の州では、娯楽や医療用として大麻の利用が認められているが、連邦法では禁止されているが、これまで慎重だったアメリカの医療分野での大麻の研究が広がる可能性が出てきていた。