肌、髪、体型。年齢を重ねるにつれて変わっていく自分の体に、あなたはどう向き合っていますか? 人気ヘア&メイクアップアーティストとして第一線でモデルの美を引き出し、自主開催の一般向けメイクアップレッスンも頻繁に行う長井かおりさんは、「あなたをきれいにすることが誰よりも上手なのは、あなた自身」と言い切ります。
美容とエイジングの関係性、日々のセルフメンテナンスの大切さについて、長井かおりさんに聞きました。
――ヘアメイクアップアーティストとして13年のキャリアをお持ちですが、長井さんにとって「メイクをすること」とは?
メイクって、実はとてもアナログな行為ですよね。でもテクニックさえ身につければ、お金をかけずに、どなたでもきれいになれる可能性を秘めている。地味だけれどもすごく奥深い。それがメイクアップの世界だと思っています。
大人の女性ほど「いつも同じメイクになってしまう」ことにコンプレックスを抱きがちなのですが、それも自然なことですよね。だって自分の顔と誰よりも長く向き合っているのは、他の誰でもない自分自身ですから。重ねた歳月の分だけ、自分なりのやり方や癖が染み付くことも当然のことだと思います。
その一方で、「私はこうだから」と決めつけないのも大事なこと。「もう40代だから」「この色は自分に似合わない」と諦めずに、ときには騙されたと思って新しいことを取り入れてみてください。そこから、今までとは違う「きれい」に出会えることだってありますから。
――ただ、年齢が上がるほど、美容全般へのモチベーションは下がる傾向にあると聞きます。
10代、20代の若い時期は、情報収集が苦じゃないし、好みに応じてメイクを使い分けることだって怖くない。でも年齢を重ねると、いろんなことが億劫になりがちですよね。だからこそ、私は大人の女性たちがきれいになるお手伝いをしたい。
私のメイクレッスンでは「これで明日から劇的に美人になれます」というような言い方はしないんです。別人にしてあげることはもちろんできますが、それがいいことだと思えないし、今の時代に求められる嬉しさでもないと思う。
でも、その人らしさを生かしつつ、肌や髪やボディを磨いて「きれい」を目指すことで、「ちょっとした幸せ」は確実に手に入るとも思っていて。「今日いい感じだね」「メイク変えた?」と身近な誰かに聞かれるくらいの、ささやかな嬉しさは大切ですよね。それくらいの変化の方がぬけ感もあってステキだと思うんです。
――ご自身も、年齢を重ねていくことがヘアメイクアップアーティストという職業に変化をもたらした側面はありますか。
大人の女性が直面する悩みに、心から共感して寄り添えるようになったことでしょうか。若いときは好きだったものが似合わなくなる気持ち、「つらいなぁ」と感じる肌や髪の変化や悩みは、日々たくさん出てきますから。
でもそういった気持ちに寄り添った上で、「私もそこは諦めました。そのかわり、こういう方法だと素敵に見えますよ」という提案をできるようになりましたね。
――美容のプロである長井さんが、心身のセルフメンテナンスで心掛けていることはありますか。
リラックスしたいときはアロマを焚いて...とか素敵なことが言えたらいいんですけど、実はそういうことはあまりしていなくて(笑)。そのときどきで、したいことがコロコロ変わるタイプなんです。今は家の植木をいじっているのが好きだけど、走りに行く時期もあれば、ひたすらマッサージに行って完全にスイッチをオフにする時間も。
そういう時間の私は"抜け殻"になります。普段は積極的に開いていて、「情報を得よう」「発信しよう」モードなんですけど、オフの時間はパンッて閉じますね。無になる。そういう時間がすごく好きです。
――美容面ではどうでしょう。
肌も髪もボディも、「週に1回はこれをする」と決めているルールはとくにないんです。ただ、年齢が上がるにつれて、セルフメンテナンスの時間自体はどうしても増えていきますよね。でも周りを見ると、まだまだ「顔」だけに意識が集中しすぎて、髪のケアがおろそかになっている人が多い印象を受けます。
年齢を重ねるにつれて髪質は変わるし、白髪だって出てきますよね。全体の印象に髪がもたらす影響は、年々大きくなっていくものです。
――普段のヘアケアで心がけていることはありますか。
毛髪のトリートメントも大事ですが、すべての根源はやっぱり頭皮。頭皮から新しい髪が生えてくるわけですから。今はいろんなヘアケアブランドが頭皮に着目していろんなグッズを発信していますが、自分の指でセルフマッサージするだけでもすごくすっきりしますよ。顔立ちもはっきりと変わりますから。
――頭皮マッサージで顔立ちも変わるんですか?
頭皮って顔とつながっている一枚の皮ですから、そこをマッサージすることでたるみが持ち上がって、目がぱっちり開くんです。ヘアメイクとして入る撮影現場では、モデルさんの顔をつくる時間以上に頭皮マッサージのほうに時間をかけることのほうが多いくらい。
難しいことは考えずに、自己流でもいいんですよ。清涼感のあるハーブのオイルをちょこっと指につけて「気持ちいいな」と感じる程度に指で揉みこむくらいで、大丈夫。目がぱっちり開いて、顔立ちがすっきりしますよ。
――白髪ケアにはどんなふうに向き合っていますか。
最近は市販のヘアカラーがどんどん進化していますよね。天然成分を使ったものも増えてきているし、使い勝手や技術力もすごく向上している。「ちょっと白髪が目立ってきたかも」と気になったら自宅でできるのもセルフケアのいいところ。
肌が乾燥してきたら、「パックしよう」って思うじゃないですか? 同じように、「根元が少し白くなってきたな。じゃあ家でカラーしよう」って、それくらいの気持ちでメンテするくらいがちょうどいい気がします。
その方が、精神的にも気楽ですよね。白髪が目立ってきてから「どうしよう」と焦って使うより、プラスワンケアのコスメを使う感覚でいれば、セルフメンテも苦じゃなくなる気がします。
もちろん染めることだけが正解ではありませんし、グレイヘア、白髪にしてしまう選択も素敵だといます。ただ、美容って全体の調和ですから、顔や髪、ファッションの全体で帳尻をあわせることがすごく大事。「白髪の自分に今はまだ自信がない」と感じるのなら、ヘアカラーを利用することで上手に、ゆるやかに変化と向き合っていくのがいいんじゃないかな。
そんな風に、セルフでできるいろんなやり方を組み合わせていく中で、自分なりに「いいな」「好きだな」と思える自分に落ち着いていけたらいいですよね。コスメもヘアカラーも美容情報も、私たちの日常を楽に、豊かにするために寄り添ってくれるためのアイテムですから。
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大事なプレゼンや、プライベートの外出を前に、生え際が気になることがある。サロンに行く時間がないけれど、身だしなみはきちんとしたい。そんな忙しい日々を送るビジネスウーマンたちにとって、自宅でのセルフメンテナンスは使いやすさが肝心。でも、効果的であって欲しい。
乾燥した肌に重めのクリームを使うように、ハンドクリームを指先に塗るように、ヘアのプラスワンケアとして使ってほしいのが、シエロ ヘアカラーEXクリームだ。混ぜる手間なくワンプッシュでクリームが出るので、簡単に使えると支持されている。「残った分を取り置きできるので、気になる部分が出てきたときにセルフで染められるところもすごくいいと思います」(長井さん)
香りがきつくないのも、家での普段づかいには嬉しい。5つのツヤ&ケア成分が、髪の状態を整えながら染めるから、ツヤやかでなめらかな染め上がりが期待される。
仕事にプライベートに忙しい、大人の女性にもセルフメンテナンスの時間で綺麗と癒しを手にいれてもらいたい。シエロクリームは日々の美容体験をサポートし続ける。