嵐、活動休止を記者会見で報告。涙ぐむ大野智は「嵐でよかった」。相葉雅紀「絆は強くなってる」

2020年での活動休止について、大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤のメンバーが直接報告しました。
記者会見する嵐のメンバー
記者会見する嵐のメンバー
Aya Ikuta / HuffPost Japan

人気アイドルグループ・嵐が1月27日夜、2020年いっぱいで活動休止することについて都内で記者会見を開き、改めて報告した。会見に先立って、ファンクラブ公式サイトで発表していた。

記者会見に臨んだのは、嵐の大野智さん、櫻井翔さん、相葉雅紀さん、二宮和也さん、松本潤さんの5人。駆けつけた大勢の報道陣を前に頭を下げたが、表情は柔らか。櫻井さんは「解散ではない」と断言した。

大野さん「見たことのない景色を見てみたい」。

まず記者会見で口火を切ったのは、活動休止について提案をしたというリーダーの大野さんだった。

「本日はお忙しい中、急なご案内にも関わらずお集まりいただき、ありがとうございます。先ほど、ファンの皆様に向けてコメントを発信させていただきました。改めて、僕たち嵐は2020年12月31日をもって、グループとしての活動を休止させていただくことになりました」

休止に至った理由は大野さんが提案した「自分の嵐としての活動を一旦終えたい。自由に生活をしてみたい」だったという。

大野さんによると、話をしたのは、2017年6月16日、大阪で5人での仕事があった日の前日だった。メンバーにホテルの部屋に集まって欲しいと声をかけて、最初はなかなか言うことができなかったが、いつもの会話をしながら「ちょっと聞いてもらいたいことがある」と切り出したという。

その後、「何度も何度も話し合いを重ね」、個別に会ったり、他のメンバー4人との話し合いをしたりしたあとで、事務所を交えた話し合いをしたという。事務所に報告したのは2018年2月、6月に決断に至ったという。

理由として挙げた「自由な生活」としてしたいことを問われたが、大野さんは具体的には「決まっていない。見たことのない景色を見てみたい」。今まで経験したことがない「普通の生活」に興味があったのだという。

大野さんは、事務所には所属も「ゆっくり休んで考えたい」

大野さんは「3年ぐらい休みたいとか都合のいい話はない」と考え、メンバーに報告した当初はけじめとして「ジャニーズ事務所を辞めなくては」との思いだったという。しかし、メンバーと事務所との話し合いで「お休みでいいのでは」と判断。

「お言葉に甘えますと、そこに着地しました」と、今後もジャニーズ事務所にはタレントとして所属はしつつ、「やりたいことはゆっくり休んで考えたい」とした。

具体的に何年間休むかは決めていないが、少なくとも2021年は芸能活動は休む期間とし「一回自分をちょっと見つめ直す期間。一回立ち止まってみようかなと。お仕事に関してはそうですね」。「何も気にせず絵を描いたりするかもしれない。縛られるものを一回払ってみたい。その時に自分が何を思って何をするかに興味はある」。期間などについては「嵐として走り抜いてから」具体的に浮かんでくるのではとした。

また、きっかけについて問われると「正直ないというか、だいたい3年くらい前にそういう気持ちが芽生えて、強くなっていった。15周年(記念コンサートなどの行事)が終わって、徐々にそういうことが芽生えてきた。本当に徐々になんです」とし、特段、きっかけとなった出来事があったわけではないとした。

会見中は、笑い声が響く場面もたくさんあった。
会見中は、笑い声が響く場面もたくさんあった。
HuffPost Japan

「衝撃でした」(二宮さん)「驚きました」(櫻井さん)

一方、休止の意思を伝えられたメンバーは驚きを持って受け止めたという。

二宮さんは「衝撃でした。4人でも6人でも嵐ではない。5人でないと100%のパフォーマンスはできない」。櫻井さんは「驚きました。グループメールに大野から「話がしたい」と連絡があった。後に内容を聞いたら、もしかしたら相談というニュアンスではなく意思が固まったところなんだろうなあと解釈しました」とする一方で、「誰か1人のことで、嵐の将来は決めるのは難しいと思うと同時に、他の何人かの思いで誰かの人生を縛ることもできないと。中学の頃に出会って23、4年一緒にいる大切な仲間。どれだけ時間をかけても全員が納得する決着点を見つけたい。それが僕の役割だろうなと。大野の思いと他の4人の思いをきちんと着地させなければ」と考えたと話した。

松本さんは「僕は常々グループ活動は、メンバーの強い意思があって初めて続けられるものだと思っていた。10周年のときにたくさんの方に祝ってもらったり、国立競技場でライブをやらせていただいたり、15週年のときにはデビューしあハワイに連れて行ってもらってご挨拶できたり。素晴らしい景色をたくさん見せていただきました。いろんなことを経験させていただく中で、大変だと思うことも正直あった。いい形の状態でグループを閉めることを実際考えたこともあったし、その話をメンバーにしたこともありました。なので、最初にリーダーに呼ばれたときは、僕は驚きはしなかった。それぞれに思いもありますし、2020年で区切りをつけるのがベストだと僕は判断しました」。

相葉さんは「ひっくり返った」。しかし「リーダーと2人で話す中でどうにか嵐を続ける方法はないかと話をしました。ただ、何度も話し合いをして、ちょっとでも同じ方向を向いていないなら、リーダーをずっと付き合わせるのは違うと思ったし1人2人と欠けてしまったら嵐ではないと思ったので、リーダーの意見を納得して、はい、そっちの方向で進めていこうとなりました」。

そして、誕生日の前だった二宮は、大野が話を切り出した時に「みんなが誕生日を祝ってくれるんだろう。さすがリーダーいい頃合いだな、と」思ったという。「だから一貫して、『衝撃』と言ってます。誕生日を祝ったのはその後です」と言うと、会場は爆笑に包まれた。

大野さんは話が終わった後で、小声で「ニノごめん、おめでと」と小さく祝福したのだという。

「正直、申し訳ない気持ちはすごく強い」大野さん

メンバーのコメントを聞いた大野さんは「正直、申し訳ない気持ちはすごく強い」。

一方で「一人変えたら嵐ではないとは心にあった。ちょっと勝手ではありますが、メンバー個々の思いを僕の中で感じながら、2020年まで毎日大切に走っていこうかなと思いました」と、嵐として最後まで走り抜く決意を語った。

「嵐でよかったな」(大野さん)「絆は強くなってる」(相葉さん)

グループへの思いについて、涙ぐみながら語る大野
グループへの思いについて、涙ぐみながら語る大野
HuffPost Japan

「引き止めたメンバーは?」との質問に、二宮さんは「反対というか、できませんか?と話しはした。2つ返事で、じゃあわかりました、ではあまりにも責任感がないし、グループをやってきた年数というものがありますから。できる方法はないのか、そういう話はしましたし、リーダーもギリギリまで考えてくれた印象でした」。

櫻井さんは「賛成・反対でパキっと別れるのは難しい。それぞれの思いがあるので。難しいですね。みんなの想いが同じところに着地すること、その真ん中をどこに落とし込むかという話をしました。互いが互いを尊重し『そんな馬鹿な話はありえない』とひっくり返す人はいませんでした」。

「ケンカや言い合いはあったのか?」との質問には、二宮さんが「ないです。そういうの、書きたそうですね(笑)」。相葉さんは「ウソでもしておけばよかったな〜」。

あえてメッセージで「仲が悪いわけではない」と書いた相葉は、その真意を問われると「勘違いされちゃうかなと思って。逆に、その話し合いは何度もしたし、20年の月日で絆は強くなってます」として、仲違いが活動休止の原因ではないと改めて言及した。

大野さんの目に涙が浮かんだのは、話し合い中に「印象に残った言葉や態度はあったか」との質問に答えたときだった。

大野さんは「最終的に2020年いっぱいまでと決まった時、意見がまとまって気持ちがまとまった時に、『メンバーが最後まで笑っていよう』と言われたときはヤバかった。正直、なんだろう。なんて人たちだろう。嵐でよかったなあ、と、言葉にならなかったな」と、休止の意思を受け止めてくれたメンバーへの感謝を語った。

また、嵐とは?との問いには「宝物以外の何物でもない。僕の人生では、嵐というものが20年という人生の半分以上が嵐だったので、永遠に輝き続けるものです」とした。

「『無責任』という指摘もある」との問いには...

国民的アイドルグループの衝撃の休止予告に、記者からの質問には「無責任という指摘もある」という厳しいものも。

その問に対して厳しい表情になった櫻井さん。「無責任かというご指摘に関しては、我々からの誠意は2年近くかけて感謝の思いを伝えていく期間を設定した。これは我々の誠意。それが届くように、これからもたくさんの言葉をお伝えし、たくさんのパフォーマンスを見てもらい、それをもって判断をしていただくことかと」と応戦した。

また、二宮さんは「リーダーのせいでこうなったとは思っていない。僕はありがたいことにすごく楽しく活動していた。僕らはみんなでやりたい時にやる、やりたくないときはやらない。でも、一人がやりたくないという時にはなぜかと話し合って気持ちを共有する。もしリーダーが悪者に見えるのであれば、それは我々の力不足」として、大野さんをかばった。

5人のメンバー、2020年の先は?

解散ではないと強調した、嵐の5人。再開はあるのだろうか。

相葉さんは「僕はデビューのときに世界中に嵐を巻き起こしたいといって20年。まだ巻き起こせていないので、リーダーが同じ方向を向いたときには」と語ると、大野さんは「巻き起こします」。

また、2020年以降「お休みする」と語った大野さんも、「また5人で何かをやるという具体的なことは正直決まっていませんが、一応所属という形なので、個人的に勝手に思っているというか。あまりビジュアルだったり体型だったりはキープしていこうと思っています。テレビに出なくなるっていきなり老け込んだりするじゃないですか。それは正直怖いので、4人以上に気をつけてお休みしようと」と話し、報道陣を笑わせた。

「休めるのそれ?」と松本さんにツッコミを入れられた大野さんは、「5人で再開したときに1人だけ「なんだあいつ」となるのは避けたい。だから気をつけたいです。今までの仕事にも感謝しかないし、その中で一度足を止めて考えてもいいかなという決断です」。

他の4人のメンバーの2020年以降はどうなるのだろうか?

相葉さんは「どんな気持ちになるのか想像もつかない。お休みする予定はない」とした。また、松本さんは「新たなチャレンジができるタイミングになるかも。何か探して見つかった際にはチャレンジできるタイミングにしたい。何より、いまからすることは、2020年まで5人でファンの皆さんと楽しい時間を過ごせるように考えることかな」。

また、櫻井さんは「我々は5人じゃないと続けない選択をとった。2020年12月31日までという期限を発表した。僕はその日までのことしか頭になくて、その先自分がどうするかということはまだできていないです。嵐のことで頭がいっぱいです」。二宮さんは「何も考えていない。2020年末まで5人で活動できるのは幸せでよろこびなので、1個でも思い出を作っていきたい」。

また、5人で出演しているテレビ番組などについては、「今後スタッフと話をしたい」として明言はしなかった。

最後のメッセージ

会見の終わりは、それぞれのメッセージで締めくくられた。

相葉さんは「この4人に出会えたことに感謝しています。ファンの皆さんには色んな景色を見せていただきました。ありがとうございます。後の2年間も楽しんで頂けるよう、全力で精一杯頑張らせていただきますので、最後の最後までどうか嵐をよろしくお願いいたします」。

松本さんは「今、自分たちが直接伝えさせていただいたことがファンの皆様にきちんと届けばいいなと思っています。ファンの皆様、僕らはそれぞれいろいろなことを話し合った中で決断を出しました。一番強く思ったのは、5人それぞれに嵐が好きだということ。その嵐を好きだという思いで、歩いていこうと思っているので、残り2年になりますが、最後までついてきていただけたらと思います。今後ともよろしくお願いします」

大野さんは「急な報告でたくさんの方を驚かせてしまい申し訳ない気持ちでいっぱい。何度も何度も、5人で事務所の方々を含め話し合ってきた結果。残り2年、嵐の僕らでできること、僕個人できることを考えながら、残り2年間、嵐として走り抜きたいと思っています。最後までよろしくお願いいたします」

櫻井さんは「嵐はこの5人でなければ嵐ではないという強い思いがあると同時に、5人だけでは嵐を作れないという思いもあります。信じられないほどの数のファン、関係者、スタッフ、そんな皆様に支えられて来ました。これから2年間、嵐は駆け抜けていきますので、どうか同じ景色を見て、一緒に走っていけたらなと思っています。これからも2年間、よろしくお願いいたします」

二宮さんは「マイクは常に持ちながら、今までと変わらず、この20年間やってきたことが嘘にならないよう。我々らしく、嵐らしく、5人みんなで思い出を作っていけたらと思っています。もちろんリーダーが発端でこういう決断をしたということですが、僕ら4人も休むわけです。僕らもここから2年間は全力で一つひとつの仕事に向き合って、自分たちらしい形を残していきたいと思っているので、それまで一緒に楽しんでいただければと思っております。これからもよろしくお願いいたします」

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