目を失った猫たちも、愛される価値がある。写真家が伝えたいこと(画像)

人間を信じる猫たちに、人間は信じられると伝えたいんです。

「目の見えない猫たちの美しさ」を伝えるために、写真を撮るフォトグラファーがいる。

アメリカ・ロサンゼルスを拠点にする写真家ケイシー・クリストファーさんは、目の見えない猫や片目の猫の写真を撮っている。彼女の写真は、「特別な支援が必要な猫たちでも、自分の身体を愛して幸せな生活を送っている」ことを教えてくれる。

しかし現状は、そういった猫たちに厳しい。「目の見えない猫たちのような、特別な支援を必要とする猫を世話する設備を備えた保護施設は、アメリカにはほとんどありません。そんな猫たちの多くが安楽死させられています」とクリスファーさんは、ハフポストUK版に語った。

彼女はまた、「目の見えない猫を受け入れる保護施設は、アメリカに2つありますが、その1つが『ミロズ・サンクチュアリー』です。目が見えない猫たちでも、問題なく私たちの家族になれます。そして間違いなく、生きて愛される価値があるのです。私はそういった猫たちに光を当て、美しさを伝えています」と述べた。


彼女が撮影を始めたきっかけは、保護施設でボランティアをしたことだという。そこには、目の見えない猫たちがいた。「それが私には、何かのサインのように感じられたんです。そして、この猫たちを取りあげる写真シリーズを作ろうと思いました」とアート系ニュースサイトBoard Pandaで語っている。

そしてミロズ・サンクチュアリーに連絡を取って、猫たちの写真を撮りたいとお願いしたところ、ミロズ・サンクチュアリーのスタッフたちは喜んで願いを聞き入れてくれた。

クリストファーさんによると、写真の猫たちは一生ミロズ・サンクチュアリーで暮らすことになっていて、引き取ってくれる家庭を探しているわけではない。その中でも、特にクリストファーさんが気にかけているのが「トーマス・トゥルーハート卿」という名の赤毛の猫だ(下の写真)。


トーマスは、カリフォルニアの高地にある砂漠近くで、一匹で生きていた。トーマスが目を失った理由を、クリストファーさんは次のように語ってくれた。

「親切な人たちが、トーマスに餌をあげていました。トーマスはとても人懐っこいオス猫です。しかし、人を怖がらない性格が災いして、心ない人に酸性の液を顔にかけられたんです。トミーの顔はひどい火傷を負い、右の目を含めて半分が焼けてしまいました」

「トーマスは、苦しみながら何日もさまよいました。そして餌を与えてくれていた人の家にようやくたどり着いたのです。その家の人たちは、すぐにトーマスを動物病院に連れていきました。しかし、トーマスはそこで適切な治療を受けられませんでした。獣医師は、その家族に抗生物質を処方して、トーマスを家に返したのです。その後検査でトーマスが猫免疫不全ウイルス陽性であるとわかると、安楽死させた方がいいと言いました」

トーマスの世話をしていた人たちは、安楽死させる代わりにミロズ・サンクチュアリーに連絡をとった。ミロズ・サンクチュアリーはその家族に、他の獣医に診せるようにとアドバイスをした。

「トーマスはその新しい病院で、1カ月にわたって動物病院で抗生物質や痛み止めなどを与えられ、傷を癒し失った組織を取り戻すための治療を受けました。その後、専門医から皮膚の移植手術を受けました」

「トーマスはとても強い猫です。治療も手術も耐え抜きました。そして、世話をしてくれている人の手をなめ、ゴロゴロとのどを鳴らして喜びを伝えていました。皮膚移植手術を受けてしばらく病院で過ごした後、一生涯大切にしてもらえるミロズ・サンクチュアリーにやってきたのです」

「残った目にもまだ問題が残っていますし、皮膚移植も完全に癒えたわけではありません。だけど毎日少しずつ良くなっています」

今クリストファーさんは、トーマスの治療費用を集めるためのキャンペーンをクラウドファンディングサイト「GoFundMe」で立ち上げている。

「トーマスは悪夢のような経験をしました。だけどそれが理由で、不幸せで、人間を憎む猫になることはありませんでした。トーマスは、人間を信じているのです。だから私たちはトーマスに、人間は良い生き物で、トーマスを愛していると伝えてあげたいんです」

目を失った猫たちにはそれぞれのストーリーがある。しかしクリストファーさんが話すように、どの猫も生きて愛される価値があるのだ。彼女が撮った他の猫たちも紹介しよう。

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ハフポストUK版に掲載された記事を翻訳しました。

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ビックリする猫たち
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