穴掘り企業The Boring Companyが、スペースX本社と道向かいにある駐車場の間に開通したトンネル第1号に、自動車用エレベーターを設置しました。CEOのイーロン・マスク氏はInstagram(インスタグラム)にその動作する様子を動画で投稿しています。
インスタグラムに投稿された動画はほんの数秒間しかありませんが、テスラのモデルSがゆっくりと真新しいステージへ進入し停車すると、おもむろに床が沈みはじめ、そのまま車体が地下へと消えてゆきます。
この自動車ごとトンネル~地上間を昇降するエレベーターは、左右のガードこそないものの今年春にThe Boring Companyがコンセプト動画を公開したライド式の地下輸送システムを想起させるものとなっています。
地下トンネルに出入りするだけなら、わざわざ運用やメンテナンスのコストがかかるエレベーターでなくとも、普通にスロープで良いのではという気もします。
とはいえイーロン・マスク氏の地下トンネル構想はまるで東京の地下鉄のようにいくつか異なる深さで、それぞれ異なる方向に伸びることから、地上からはむしろエレベーター式のほうが効率的に各路線へアクセスできるはずです。
現実的にはロサンゼルスにこの地下輸送システムを作るにも、関係する各機関の許可手続きが必要であり、The Boring Companyはまだすべての許可を取得していないとされます。
このため現時点ではスペースX本社とその駐車場のあいだ約150mを結ぶ第1号トンネルで、将来の地下輸送システムを想定したカーエレベーターを設置し、コンセプト実現のための研究や技術の蓄積をしているのかもしれません。
ちなみに、イーロン・マスク氏は7月20日に東海岸のニューヨーク~ワシントンDC間を結ぶ地下ハイパーループの構想を公表、すでに政府関係者から口約束ながら許可を取り付けたとしました。
しかしその後ニューヨーク市とフィラデルフィア氏関係者がマスク氏と何ひとつ話をしていないとコメントを出しており、こちらも許可手続きに時間がかかりそうです。
(2017年7月27日Autoblog日本版「動画:イーロン・マスク、地下トンネルに通じるカーエレベーターを試運転。スペースX本社の1号トンネルに設置」より転載)
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