最高出力350hp、最大トルク48.4kgm。フォードはついに、4輪駆動のホットハッチ、新型「フォーカスRS」のパワーを明らかにした。これを手に入れたら、スバル「WRX STI」やフォルクスワーゲン「ゴルフR」、三菱「ランサーエボリューションX」のオーナーから、羨望の眼差しで見られるに違いない。
新型フォーカスRSの最高出力は、当初の予定だった315hpをはるかに超え、2.3リッターの4気筒ターボエンジンは、排気量1リッターあたり152hpを絞り出す。皆さんはリッターあたり100hpを超えたら凄いと言われていた時代を覚えているだろうか?
エンジニアたちは、ありとあらゆる手段を使って、この大いなる馬力を達成することに成功した。直列4気筒「エコブースト」エンジンには、最大ブースト圧が23.2psiとなる新開発の低慣性ツインスクロール・ターボチャージャーを採用。さらに、大型インタークーラー、低抵抗インテーク・マニホールド、そしてもちろん、高効率エキゾースト・システムなどが装備されている。
フォードによれば、フォーカスRSには高出力を実現したエンジンに加え、新たに「ストール・リカバリー(Stall Recovery)」と呼ばれる機能が装備されているという。これは、新たなテクノロジーを駆使したスタート/ストップ・システムの機能の1つで、もしエンストしてもクラッチを踏み直すだけで(フォーカスRSはマニュアル車のみ)自動的にエンジンが再始動するという、我々にとっては実に優れた新機能だ。
フォーカスRSのエンジニアで開発マネジャーのタイロン・ジョンソン氏は、次のように話している。「我々はRSにアイドリング・ストップ機能の技術を搭載したいと考えていました。そこで『それなら、その技術をさらに一歩進めて、発進時のエンストを制御したらどうだろうか』という話になったのです。それで、通常のスタート/ストップ・システムと変わらない速さで作動するストール・リカバリーを開発しました」
生産は今年の末にも開始される予定。我々も、新型フォーカスRSに試乗する日を今から楽しみにしている。詳細についてはプレスリリース(英語)をどうぞ。
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(2015年10月15日「Autoblog日本版」より転載)
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