ダイソンの新モデルはやっぱりロボット掃除機だった(画像集)

ダイソンが8月末にティーザー動画を公開していた製品は、やはりロボット掃除機でした。名前は『ダイソン 360 Eye ロボット掃除機』。

ダイソンが8月末にティーザー動画を公開していた製品は、やはりロボット掃除機でした。名前は『ダイソン 360 Eye ロボット掃除機』。

発売日は2015年春ですが、9月4日、つまり本日から9月30日まで、ダイソンの専用ページで先行製品モニターを募集します。これに合わせて本日、ダイソンの創業者であるジェームズ・ダイソン氏が来日し、メディア向け発表会を開催しました。

最大の特徴は、天面中央部に搭載された360度パノラマカメラです。連動して動く赤外線センサーと合わせて、周囲にある障害物などの状況を把握しつつ、三角法計算により割り出した自身の位置や方向(ジャイロセンサーも内蔵しています)を測定。室内にある目印として使える物体も利用し、自らの軌跡を把握しつつ動作します。

これにより、部屋の中の位置取りをミリ単位で行うことが可能となり、掃除が完了している箇所と未完了の箇所の把握なども可能になったとアピールします。

また基本的な動きに関しても、従来のロボット掃除機で多かったランダム的な動きではなく、らせん状を基本とするもの。これにより、一度掃除した場所を再び掃除するといった無駄な動きが少なく、結果として短時間で掃除が完了します。

また本体の移動には、車輪ではなくベルト駆動式の転輪が使われます。これは戦車などに搭載された無限軌道、いわゆるキャタピラーのような構造となっており、床とカーペットなどの段差や、障害物を乗り越えることが可能です。

プレスリリースには、1000時間にわたって22万4000もの段差に対してテストを行ったことを紹介しており、その自信のほどが伺えます。

基本となる掃除機部分は、ダイソンが従来から掃除機で採用してきた、デジタルモーターV2とラジアルルートサイクロン技術をベースにした設計を継承。さらにブラシは本体の幅ほぼいっぱいとなる約230mmの広さ(本体幅は約242mm)。他社製品では難しい、部屋の隅までの掃除が可能とアピールします。

ちなみにこの直径はロボット掃除機としては小さめですが、技術スタッフから「椅子の下でもスムーズに入り込んで掃除を行えるようにするため」というコメントがありました。

こうした点からか、キャッチコピーには、同社製掃除機のものを継ぐ「最も吸引力の高いロボット掃除機」が使われます。発表会では実際に他社製ロボット掃除機との比較も行われましたが、確かに吸引力の高さを感じさせるものでした。

本体の大きさは、242×230×120mm(幅×奥行き×高さ)、本体質量は約2.4kg。公称稼働時間は連続で約20~30分。かなり幅がありますが「部屋の地形や、障害物の数、配置などによって変動するため」との説明がありました。

時間だけ見ると短めですが、掃除完了後やバッテリー残量が少なくなった時は、自動的に充電ステーションに戻り、途中の場合は充電後に掃除を再開する機能も搭載します。

また、インターネット経由で本体の管理が可能なiOS/Android用アプリ「Dyson Link」も用意。掃除スケジュールの設定や本体の動作状態モニターをはじめ、掃除後の軌跡を表示する機能(上記写真)も備えます。

本体カラーはニッケル/ブルーとニッケル/フューシャの2色。それぞれツートン配色です。

このようにダイソン 360 Eyeは、数あるロボット掃除機の中にあって多くの特徴を備えた、いい意味でダイソンらしい仕上がり。ダイソンは「インテリジェントなロボット掃除機」と呼んでいますが、デモなどを見ているとそれだけの自信を持つだけはあるという説得力を備えたモデルです。

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(2014年9月4日Engadget日本版より転載)

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