著名な監督から、役と引き換えに服を脱ぐよう求められた。米俳優が男性へのセクハラ問題を訴える

俳優のマシュー・ローレンスさんが、男性の性被害について「話をする男性が、多くないと感じている」と訴えました
マシュー・ローレンスさん(2016年3月18日)
マシュー・ローレンスさん(2016年3月18日)
Barry King via Getty Images

男性のセクシュアル・ハラスメントの被害について、きちんと話されていない――。

俳優のマシュー・ローレンスさんが、著名な監督の要求を断ったことで、所属していた芸能事務所に解雇された過去を明かした。

ローレンスさんは「この問題について話をする男性が、多くないと感じている」と訴えている。

男性も同じように権力を持つ人からのセクハラ被害を受けている

ローレンスさんは1980年代から子役として活躍し、映画『ミセス・ダウト』やテレビドラマ『ボーイ・ミーツ・ワールド』などに出演してきた。

4月28日に公開された、兄のジョーイと弟のアンディとともに出演しているポッドキャスト「ブラザリー・ラヴ」で、過去に受けたセクハラを明かし「大きな役のために、何度も誘われたことがある」と述べた。

「信じられないことに、事務所は私をホテルに行かせた。そこにいたのはバスローブ姿の有名なアカデミー賞受賞監督で、私に服を脱ぐよう求め、ポラロイド写真を撮る必要があると言いました」

「彼は、X、Y、Zをやれば次のマーベル作品の役を与えるといったが、私はそうせず部屋を出ました。そのため事務所から解雇されました」

映画『ルール2』の試写会に出席したマシュー・ローレンスさん(2000年9月19日)
映画『ルール2』の試写会に出席したマシュー・ローレンスさん(2000年9月19日)
Getty Images via Getty Images

さらに、ローレンスさんは「男性の友人の多くが同様の経験をしているが、社会にはセクハラに対するダブルスタンダードがある」とも強調。その例として俳優のテリー・クルーズさんを挙げた。

クルーズさんは2017年、大手タレント事務所WMEのエージェントだったアダム・ヴェニット氏から股間を掴まれるというセクハラを受けたとして、ヴェニット氏とWMEに対する裁判を起こした

ローレンスさんは 「テリー・クルーズが声を上げても、人々は彼を笑いものにしてサポートせず、追い出そうとする。なぜか?彼が男らしさを象徴する男性だからです。私は社会が、女性よりも男性の声に耳を傾けていないと感じます」と訴えた。

その一方で、女性に対するセクハラを軽視しているわけではなく「おそらく、男性が経験しているのは女性の3分の1程度でしょう。しかし、男性も同じように権力を持つ男性や女性から、(セクハラを)受けています」と述べている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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