ミミズの竜巻?奇妙な形の大量発生に科学者困惑「一体これは何なんだ」

トルネードならぬミミズネードの発生に、科学者たちが頭をひねっています

一体なぜこんな形に?

アメリカ・ニュージャージー州で発見されたミミズたちの奇妙な行動に、科学者たちが頭をひねらせている。

大量のミミズが地上でらせんを描き、まるで竜巻のような形を作っていたのだ。

ツイート:これはミミズの竜巻?こんなミミズを見たことがある人はいますか?これはホーボーケンのマックスウェル公園で今朝撮影された写真です。雨が降った後にミミズが地面から出てくることはよく知られていますが、こんな形は今までに見たことがありません

このミミズ竜巻は、ハドソン川を挟んでマンハッタンの対岸にある街・ホーボーケンで目撃された。

発見した女性が、写真をホーボーケンのティファニー・フィッシャー市議会議員に送り、フィッシャー議員が写真をTwitterに投稿した。

写真を撮影した女性によると、ミミズの何匹かはその渦巻きに合わせようと体を動かしていた

大雨が降った後に、大量のミミズが地面から出てくること自体は珍しくはない。

ミミズは皮膚で呼吸するため、土壌が浸水すると土の中に十分な酸素がなくなり、息をするために地表に出てこなければならないのだ。

さらに2010年のベルギーの研究から、ミミズは“群れ”のような集団を作って、互いに意思を通わせるようにしながら行動することがあるとわかっている。

この研究に携わったリエージュ大学博士課程のララ・ザーブス氏らは「ミミズは集団を作り、お互いに影響しあって、共通の方向へ向かうのではないか」と考えている。

さらにザーブス氏は「ミミズの行動は、(他の生き物の)群れ行動と同等だと思われる」と説明している。

一体なぜ、こんな形に?

大量のミミズが地表に出てくるのは珍しくないものの、ホーボーケンで目撃されたような竜巻型のミミズは、非常に珍しく専門家たちを驚かせている。

ミネソタ大学でミミズについての研究をしているギョンス・ユー教授は、このような竜巻型のミミズは見たことがなく「非常に興味深い」とライブサイエンスに語っている。

一方、ジョージア工科大学のサード・バームラ准教授は、地形が影響しているのではないかと推測している

「この場所が、浸水した可能性があります。そして水が(らせん状に)排水し、ミミズがその水の流れに沿ったことで、あのような形を作ったのかもしれません」とライブサイエンスに説明している。

バームラ准教授によると、ミミズの中には水の流れに沿って動いたり、集団を作ったりする種類もいる。集団で行動する方が、一匹よりも乾燥しにくいという。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました(翻訳:Satoko Y )。

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