千葉ロッテ、球場内の紙巻きたばこを禁止。球団社長「完全禁煙は、利用者の意見を参考にしながら判断」

本拠地のZOZOマリンスタジアム内での紙巻きたばこの使用を全面禁止し、「煙のないスタジアム」を目指すことを宣言
ZOZOマリンスタジアム
ZOZOマリンスタジアム
時事通信社

プロ野球の千葉ロッテは7月5日、本拠地のZOZOマリンスタジアム内での紙巻きたばこの使用を全面禁止し、「煙のないスタジアム」を目指すことを記者会見で宣言した。

いまの喫煙スペースを加熱式たばこ専用に改修するため、完全禁煙とはならなかったが、プロ野球12球団の一軍チームが本拠地として使用する施設で、紙巻きたばこを禁止するのは初めてという。

現在の喫煙スペースは、囲いがあるだけで、個室になっていなかった。

千葉ロッテの山室晋也社長は会見後、ハフポスト日本版に「近くを子供が通ったりすることを考えると、良い環境ではなかった。非喫煙者から受動喫煙のご意見をかなりいただいていて、国の改正健康増進法や千葉市の条例対応もありますが、我々としては早く改善しないといけないと思っていた」と取り組みの背景を明かした。

千葉ロッテの山室晋也社長
千葉ロッテの山室晋也社長
Rio Hamada / Huffpost Japan

発表された改修イメージでは、喫煙室は個室だが、完全な密室でなく一部の壁が格子状になっており、煙が漏れてしまう作りになっている。

2020年4月に全面施行される国の改正法では、喫煙室から煙が漏れないようにすることが条件となっている。

山室社長はこの点について記者会見で問われると、「この1年間対応した後で、いろんな意見を賜ることになると思うので、総合的に検討したい」と言うに留めた。

完全禁煙化の可能性については、次のように述べた。

「喫煙を楽しまれる人もいます。従来の煙の出るたばこに比べて、格段に匂いや害も軽減されているので、ファーストステップとして、クリーンな環境を整えていく対応する考えです。全面禁煙は、利用者やみなさんの意見を参考にしながら総合的に判断したい」

フィリップ・モリス・ジャパンのシェリー・ゴー社長も記者会見後、ハフポスト日本版の取材に応じた。

フィリップ・モリス・ジャパンのシェリー・ゴー社長
フィリップ・モリス・ジャパンのシェリー・ゴー社長
Rio Hamada / Huffpost Japan

今後の受動喫煙対策について、「2019年はもっと多くの企業と、活動することになると思います。昨年は、サマーソニックなどの大きな音楽イベントなどで、スモーキングフリーの環境を作ってきました」と説明した上で、「関心があれば、どんな企業やイベントなどに対しても私たちはサポートする」と語った。

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、政府や各自治体で受動喫煙対策の整備が進んでいる。こうした禁煙化の流れについて次のように述べた。

「望まない受動喫煙から護るという点で、禁煙化の流れ自体は歓迎すべきことです。オリンピックに関しては、政府や自治体、地域企業と協力しながら、喫煙者、非喫煙に誰もとっても快適な環境を確保するよう努めています」

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