映画『ベイブ』の俳優、殺される運命の子豚を救出し「ベイブ」と名づける

「『ベイブ』は私の人生と食生活を変えました。だから、現実にベイブを救うチャンスに飛びつきました」
1995年の映画『ベイブ』で農場主のアーサー・ホゲット役を演じたジェームズ・クロムウェルさん
1995年の映画『ベイブ』で農場主のアーサー・ホゲット役を演じたジェームズ・クロムウェルさん
Universal Pictures via Getty Images

1995年の映画『ベイブ』で、子豚を救う農場主のアーサー・ホゲット役を演じた俳優のジェームズ・クロムウェルさんが、現実でも子豚を救出し、その子豚に「ベイブ」と名付けた。

助けられた子豚は、食肉用として太らせる施設に運ばれている途中で、トラックから落下したという。

クロムウェルさんは、自身が名誉理事を務める動物の権利擁護団体「PETA」と協力して、トラックから落下した子豚を保護。ペンシルバニア州にある動物保護施設「インドラロカ・アニマル・サンクチュアリ」への移送を手伝った。

クロムウェルさんは「『ベイブ』の撮影で、豚の知性と好奇心旺盛な性格を目の当たりにし、それは私の人生と食生活を変えました。だから、現実にベイブを救うチャンスに飛びつきました」とコメントしている。

子豚は保護された時、傷やあざがあり、泥まみれの状態だったとPETAはバラエティに語っている。

その後、クロムウェルさんは保護された子豚とオンラインで面会し、ベイブと名付けた。

SNSに投稿した動画で、クロムウェルさんは眠そうにあくびをするベイブに優しく話しかけている。

クロムウェルさんは今回の救出について「すべての豚は、安心できる場所で、安らぎや喜びを感じながら生きるのがふさわしい。遊びたい時に遊び、餌を探し、自ら時間の過ごし方を選択できるべきです。しかし、それができる豚はほとんどいません」とコメントしている。

PETA は「食肉産業では、毎年1億2900万頭の豚が殺されています」とバラエティに述べている。

「尻尾を切り落とし、ペンチで歯を切り、オスは去勢します――そのすべてで鎮痛剤を使用しないのです。屠殺場で逆さまに吊るされ、血を抜き取られます」

救出されたベイブが運ばれたインドラロカ・アニマル・サンクチュアリには、他にも豚や鶏、牛、アルパカなどの保護動物たちが暮らしている。

また、映画『ベイブ』に出演した豚たちも、今回救出された子豚同様、食肉用として命を奪われることはなかった。

『ベイブ』の撮影に参加した48頭の豚たちは、撮影後に殺されないという約束の元、農場や学校に送られたという。

出演した豚を訓練したアニマル・アクション・カンパニーのカール・ルイス・ミラーさんは「豚たちは、食卓に提供されるものではないことを理解していると書かれた書面に(引き取り手が)署名をして、解放されました」と、1995年のシカゴ・トリビューンの取材で語っている 。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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