ビーチに謎の「青い球体」が大量に出現。意外な場所から流出し、食べた犬が緊急手術を受けた事例も

ティーズ・バレー野生生物保護団体は「海洋生物にとっては危険であることに変わりはありません」と訴えている

イギリス北東部のビーチに青い球体が大量に打ち上げられ、地元住民らが困惑している。

この地域で活動するティーズ・バレー野生生物保護団体が11月16日、拾い集めた球体の写真を公式Facebookに投稿した。「この青いスポンジボールがまたビーチに大量に打ち上げられているという報告が入ってきています」と説明している。

写真には数百個はありそうな、ビー玉ほどの大きさのボール状の物が写っている。青の色味は薄いものから濃いものまで様々で、表面は柔らかな毛で覆われているようにも見える。

青い球体の正体は…?

これらはスポンジとゴムでできており、近くにあるハートルプール原子力発電所から流れ出したものだった。

BBCによると、原発の冷却設備の洗浄に使われているものが海中に流れ出てしまったという。

この原発を運転するEDFエナジーはBBCの取材に「青い球には危険性はない」とし、「海水で自然に生物分解される」と説明している。

だが、鳥や海洋生物が食べることを懸念する声が上がっている。ティーズ・バレー野生生物保護団体は、青い球を見つけた人たちからの報告を募っている。同団体は「EDFは地域から情報提供があれば、もっと効率よく『掃除チーム』を配備できるはずです。球はゴム製で放射線は出していません。しかし、海洋生物にとっては危険であることに変わりはありません」と主張している。

同団体にはすでに発見者らから報告が入ってきている。「11月18日にビーチの清掃をして11個のボールを見つけました」という人もいれば、「この30年間、時折目にします」というような人も相次いでおり、長期間にわたり起きている問題の可能性がある。

すでに動物の健康被害も出ているようだ。 「飼い犬のきょうだい犬がビーチを散歩していて、1個食べてしまいました。腸が詰まり、具合がとても悪くなって緊急手術をしなければなりませんでした」と被害を訴える声も寄せられている。

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