「更年期が来てほしくない」男性は7割、女性は8割。情報は増えつつあるのに一体なぜ?

20〜60代男女それぞれ600人のうち、更年期に対してネガティブなイメージを持つ人が男性72.3%、女性82.8%で、その割合は男女ともに2022年より増えたことがわかりました。

20〜60代男女それぞれ600人のうち、更年期に対してネガティブなイメージを持つ人が男性7割、女性8割で、その割合は男女ともに2022年より増えたことがわかりました。 

更年期は「来てほしくない」

漢方メーカー最大手のツムラが20~60代の男女それぞれ600人を対象に実施した2023年度「男女の更年期に関する実態調査」。更年期に対するイメージを聞いたところ、ネガティブなイメージを持つ人の割合が男性72.3%、女性82.8%で、女性の方がよりネガティブに捉えていることがわかりました。

さらに、2022年の調査結果と比較すると「ネガティブな時期」と答えた人の割合は、男女ともにわずかに増加しています。

更年期(時期)のイメージ(男女別・前年比較)
ツムラ
更年期(時期)のイメージ(男女別・前年比較)

更年期に対するイメージを性別・年代別に見ると、男女ともに30代がネガティブに捉える人が特に多くなっています。

更年期(時期)のイメージ(性・年代別、23年のみ)
ツムラ
更年期(時期)のイメージ(性・年代別、23年のみ)

更年期の具体的なイメージについては「自分自身の加齢について向き合う時期だと感じる」(男性77.2%、女性84.3%)、「老化を実感する時期・もう若くはいられない時期だと感じる」(男性76.0%、女性82.2%)、「自分に更年期が来てほしくないと感じる」(男性75.7%、女性80.7%)」など、ネガティブな回答が多くなっています。

一方で「ライフステージのひとつだと感じる」(男性65.0%、女性74.8%)のように、淡々と受け止めている人も少なくないようです。

更年期(時期)の具体的なイメージ(男女別・前年比較)
ツムラ
更年期(時期)の具体的なイメージ(男女別・前年比較)

女性は更年期のサインに敏感

更年期症状について、どう思うか聞いたところ、男性は「更年期症状は日常生活・社会生活に支障をきたすと思う」(70.3%)、「更年期症状があると、仕事やプライベートで諦めなければいけないことが出てくる」(63.7%)、「更年期症状をこれから抱えることに不安を感じる」(62.0%)と答えた人が多くなっています。

また、更年期を自分ごととして感じやすい40〜60代男性のうち、72.0%が「どんな不調も更年期の症状かもしれないと思ってしまう」と回答しています。

男性の更年期症状に対する認識
ツムラ
男性の更年期症状に対する認識

女性も男性と同様に「更年期症状は日常生活・社会生活に支障をきたすと思う」がトップで、79.2%となりました。「更年期症状をこれから抱えることに不安を感じる」(67.2%)、「更年期症状があると、仕事やプライベートで諦めなければいけないことが出てくる」(63.0%)と続きます。

更年期を自分ごととして感じやすい40代〜60代女性では、9割近くが「どんな不調も更年期の症状かもしれないと思ってしまう」と回答。更年期のサインに敏感になっている人は、男性に比べ女性の方が多いようです。

女性の更年期症状に対する認識
ツムラ
女性の更年期症状に対する認識

知りたいが、調べるのが難しい?

更年期の症状への取り組みについて聞いたところ、男性の72.5%、女性の82.3%が「更年期症状に対する知識を得ておきたい」と答えています。その一方で、男女とも約半数が「症状や対処法について自分で調べるのは難しい」(男性50.3%、女性50.0%)と感じているようです。

更年期症状への取り組み
ツムラ
更年期症状への取り組み

今回の調査結果から、性別・年代にかかわらず、多くの人が更年期にネガティブなイメージを持っていることが明らかになりました。

また、更年期症状を自覚している男女のうち8割超が更年期症状のつらさを「隠れ我慢(心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこと)」していることもわかっています。

更年期を必要以上に恐れないためにも、更年期に適切な対処をとるためにも、正しい知識を持っておくことは欠かせません。性別に関わらず幅広い世代の人が、信頼できる情報にアクセスできるような環境の整備が求められます。