知ってる? いちごの保存方法。パックのまま冷蔵庫に入れるのはNG。"ひと手間"かければぐっと長持ち

いちごの肌は繊細なため、丁寧に扱う必要があるといいます。
ウェザーニュース

真っ赤ないちごが店頭を飾っています。いちごは12月から5月ぐらいまで出荷されますが、これから3月にかけてが最も流通量が増える時季にあたります。

甘さ、酸っぱさだけでなく色や形も品種により個性豊かで、見ているだけでも楽しいものです。

このいちご、買ってきてすぐ食べなかったら傷んでしまった、という経験はありませんか。

「いちごを長持ちさせるにはコツがあります」と野菜ソムリエプロの吉田謹子さんは言います。

いちごのお肌は繊細

いちごはとても繊細なため、保存するときはより一層気をつける必要があると言います。

「いちごは、バナナやみかんのように皮がある果物ではありません。果肉が剥き出しなので、少しでも圧迫するとその圧が果肉にストレートに伝わり、そこがつぶれて果汁が出てしまいます。

こうなると美味しくなくなりますし、傷みも発生しやすくなります。また冬から春が旬であり暑さに弱いので、少しでも温度が高いと余計傷んでしまう非常にデリケートな果物です」(吉田さん)

つぶれたところが白っぽく、柔らかくなっているのを見かけることがあります。食べ切れなかったり、すぐ食べられなかったときはどうすればよいでしょうか。

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水分は大敵? いちごの保存のコツ

いちごを買ってきたら、パックのまま冷蔵庫に入れる方が少なくないと思いますが、あまりおすすめできないそうです。

「すぐ食べる場合は良いのですが、パックのままでは時間が経つと傷みが発生しやすくなります。いちごを上手に保存するには、温度と水分、そして、繊細な肌を傷つけないように、なるべくお互いを接触させないことがコツです。

温度については、冷蔵庫の野菜室にいれればOKです。次に水分ですが、いちごは水分が残っているとそこから傷みが進みやすくなるので、保存するなら洗いません。洗うことで水分が付きますし、また肌を傷つける恐れにもなるからです」(吉田さん)

ウェザーニュースで実施したアンケート調査では、「購入後に全部洗う」と回答した人が3割以上にも上りましたが(2024年2月17〜18日実施、11,761人回答)、保存する場合は洗わずに食べる直前に水洗いするのが良いそうです。

「保存の際は、まず密封容器などにキッチンペーパーを敷いて、パックから出したいちごのヘタを下にしてお互いが接触しないように並べます。その上に、さらにラップかキッチンペーパーで乾燥しないように覆い、野菜室で保存します。

さらに丁寧にするなら、1つずつキッチンペーパーで包み、ヘタを下にして密封容器に入れ、同様に保存します。包む際もできるだけ、いちごの肌を傷つけないようにやさしく取り扱ってください。この方法で保管すれば、5日ぐらいは長持ちし、美味しくいただけます」(吉田さん)

冷凍保存なら砂糖を補う

残ってしまったいちごは冷凍保存もおすすめだそうです。

「食べ切れないいちごは、冷凍保存も可能です。冷凍する場合は、洗ってからヘタと傷んでいる箇所があれば切り取っておきます。水分をキッチンペーパーなどで拭き取ってからいちご同士がくっつかないように密封容器やチャック付き保存袋に並べます。

次にいちご全体に砂糖を振りかけてから冷凍します。砂糖をかけるのは、冷凍するといちごの甘味が落ちるためで、ヨーグルトに入れたりする際に美味しくいただけます。

また冷凍したいちごは解凍せずにそのままシャーベットのように食べることができますが、解凍するとべちゃっとしますので、ジャムなどに加工するようにしてください」(吉田さん)

いちごには、美肌効果や風邪予防にもなるビタミンCが豊富で、1日に6~7粒食べるだけで1日に必要なビタミンCを摂ることができます。また食物繊維の一種であるペクチンも豊富で、血糖値の急上昇を防ぎ、コレステロールを下げる働きもあると言われています。

いちごを買ってきたら上手に保存して、最後まで美味しくいただきましょう。
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