付きまとわれたガールフレンドを助けようとした米14歳、刺されて亡くなる

ボビー・マハルさんは、ショッピングモールで15歳の少年2人に暴力を振るわれた後に死亡した

アメリカ・ワイオミング州で4月7日、ガールフレンドとその友人を守ろうとした14歳の少年が、ナイフで刺されて死亡した。

加害者は15歳の少年2人で、ショッピングモールで被害者のガールフレンドらをつけ回していたという。

ボビー・マハルさん
ボビー・マハルさん
GoFundMe

地元テレビ局KCWYが入手した警察の調書によると、14歳のボビー・マハルさんは7日午後、モールの外で刺されて亡くなった。マハルさんの体2カ所に刺し傷があったという。

地元メディアのカウボーイ・ステート・デイリーによると、一緒にモールに向かったマハルさんの友人が「マハルさんのガールフレンドからマハルさんに『モールで2人の少年が自分と友達の後をついてくる』という電話があった」と警察に証言している。

マハルさんは「助けるためにモールに行く」と返事をし、到着後にガールフレンドを連れて建物から出た。その際に、後をつけてきたふたりの少年に立ち去るよう求めたという。

しかし外に出た途端、ふたりはマハルさんに暴行を加えたとされる。

マハルさんの友人は「少年の一人がマハルさんを地面に倒し、もう一人が近づいてきて調理用ナイフで刺した」と、証言している。

友人は、マハルさんと容疑者2人は同じ中学校に通っており、以前に公園で揉めたことがあるとも述べている。

成人扱いで訴追される

刺されたマハルさんは、モールの外で死亡した。地元紙キャスパー・スター・トリビューンによると、加害者の少年2人は成人扱いで訴追され、警察は少年の名前をドミニク・アントニオ・リチャード・ハリス容疑者とジャレス・ジョセフリー・サバスティアン・プランケット容疑者と発表した

ふたりは事件前にディスカウントストアでナイフを盗んだことを認めており、殺人や共謀、窃盗の罪を問われている。

調書によると、警察は暴行の様子を捉えた動画を入手している。

動画には、マハルさんが容疑者の一人から「自分を殴ってみろ」と何度もけしかけられたものの、拒否する様子が映っていたという。

ハリス容疑者も「マハルさんは一度も殴りかかっていない」と警察の取り調べで認めている。

また、プランケット容疑者は、マハルさんから「ナイフをしまえ、フェアじゃない」と言われものの「俺はフェアな戦いはしない」と答えた、と供述している。

キャスパー警察は10日付のニュースリリースで、容疑者は事件から数分後に身柄を拘束され、ギャングがらみの犯行を示す証拠はないと説明している。

マハルさんの家族の友人は、葬儀費用を集めるための寄付をクラウドファンディングサイトGoFundMeで募っている。

クラウドファンディングのサイトによると、マハルさんには両親と3人の兄弟がいた。

サイトには「ボビーは家族を愛し、学校だけでなくすべてにおいて素晴らしい子でした」と書かれている。

「彼はバスケットボールに大きな情熱を抱いていました。私たちは打ちひしがれています。彼がいなくなった今、生活は決して元には戻らないでしょう」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

注目記事