
韓国の6人組男性グループ「JUST B」メンバーであるベインさんが、ゲイであることをカミングアウトした。
複数の韓国メディアによると、韓国の男性アイドルグループで初のカミングアウトとみられるという。
JUST Bは4月22日、アメリカ・ロサンゼルスでワールドツアーを開催。公演中に「LGBTQコミュニティの一員になったことを誇りに思う」などと話し、ファンから大きな歓声や拍手が送られる動画がネット上で拡散されていた。
ベインさんは24日にインスタグラムを更新し、以下のようにつづった。
「本当のことを分かち合いたいと思います。
ゲイとして、LGBTQ+コミュニティの一員であることを誇りに思っています。
私のクイーンであるレディー・ガガは、人と違うことは美しいことだと教えてくれました。
LGBTQ+コミュニティの一員である人、あるいは、まだそれを考えている段階の人へ。
あなたは見られていて、愛されていて、そして、そう生まれてきたのです」
韓国の芸能メディアOSENの取材に対し、所属事務所のBLUEDOT ENTERTAINMENTは、「ベインの個人的なプライバシーや性的指向に関することであり、立場を示すのは難しい」とだけ答え、コメントは控えた。
「韓国が心を開くことを望む」とユン・ヨジョンさん
これに先立ち4月中旬には、韓国の俳優で、米映画「ミナリ」でアカデミー賞助演女優賞を受賞したユン・ヨジョンさんが、息子が2000年に同性愛者であることをカミングアウトし、その後アメリカ・ニューヨークで結婚していたことを海外メディアのインタビューで明かしていた。
ユン・ヨジョンさんは、「韓国はとても保守的な国です。人々は公に、あるいは自分の親の前で、同性愛者であることをまず明かさない」とし、「韓国が心を開くことを望む」とも話していた。
ユン・ヨジョンさんの発言を受け、2000年に韓国の芸能人で最初に同性愛者であることをカミングアウトしたとされるタレントのホン・ソクチョンさんは、オーマイニュースのインタビューに答え、「その時期にアイデンティティを明らかにするのは、おそろしく勇気を出さなければならないこと」だったと振り返った。
ユン・ヨジョンさんの息子が同時期に家族にカミングアウトしていたことについては、「25年間孤独だった私の闘いが、少し慰められるように感じた」とも述べた。
韓国では、同性婚が法的に認められておらず、2024年10月に、11組のカップルが同性同士の婚姻を認めない現行の民法は違憲だとして一斉に提訴する動きが始まった。
韓国では保守派を中心に同性婚に反対する考えが根強いが、2023年の韓国ギャラップの世論調査では、反対が51%、賛成は40%だった。2021年と比較すると、賛成が2ポイント増え、反対が1ポイント減った形だ。
