野音の最終公演は「エレファントカシマシ」。「音漏れ」を聴きにファンが駆けつける。建て替え工事後は防音とバリアフリー化

「日比谷公園大音楽堂」(野音)で休止前最後のコンサート。「エレファントカシマシ」が登場した。
野音の最終公演は「エレファントカシマシ」だった。
時事通信社
野音の最終公演は「エレファントカシマシ」だった。

老朽化に伴う再整備のため、10月から使用の休止が発表されている日比谷公園大音楽堂(東京都千代田区)で9月28日、工事前最後のコンサートが行われた。

“トリ”を飾ったのは、人気ロックバンドエレファントカシマシ。リハーサルや本番の「音漏れ」を聴こうと、数多くのファンが駆けつけた。

名物だった「音漏れ」

日比谷公園大音楽堂は、通称「日比谷野音」とも言われ、「ロックの聖地」として親しまれてきた。

開設は1923年。日本初の本格的な野外音楽堂として誕生し、キャロルの解散コンサートやキャンディーズの解散宣言など、数々の“伝説のステージ”を生んできた

これまで2度(1954年、1983年)、改築が行われており、今回は10月1日から休止となる。バリアフリー化のほか、防音壁を改修して公園外の音漏れを低減する予定だ。

9月28日、再整備前最後のステージに登場したのは、「俺たちの明日」などのヒット曲で知られるエレファントカシマシ

バンドの公式サイトによると、1990年に初めて公演を開いて以来、日比谷野音では41公演を行ってきたという。

公演後、エレファントカシマシは公式X(@elekashi_ofcl)を更新し、「記念すべき日比谷野音の最後の日、エレファントカシマシにしか成し得ない圧巻のステージで、まさに歴史の1ページを刻み込みました」と発信していた。

また、X上では、日比谷野音周辺で「音漏れを楽しんだ」という投稿も多く見られ、「かつてないほど歌声が明瞭に届いていた」「野音の音漏れに何度も励まされた。これまでありがとうといったコメントも寄せられている。