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2018年04月06日 16時07分 JST | 更新 2018年04月09日 15時32分 JST

もはや映画ではない新アミューズメント『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』

本作品のライバルはディズニーランドのような遊園地なのである。

Getty Images
(Photo by Ray Tang/Anadolu Agency/Getty Images)

JUMANJI: WELCOME TO THE JUNGLE (2017)

 「ウェルカム・トゥ・ジャングル」と見た瞬間に、予告編でも使用されているが、ヘビメタファン(筆者)はガンズ・アンド・ローゼスの名曲(1987)を思い出す。(この曲は『ダーティハリー5』(1988年)でも使われている)

 前作の『ジュマンジ』(1995)から、20年以上経て誕生した続編。ロビン・ウィリアムズ(難病により2016年自殺))らが出演した『ジュマンジ』に続く物語が展開するジャングル・ゲーム・アドベンチャー。 前作の時にはボードゲームであったが、社会の発展に伴い、今回はコンピュータRPG(ロールプレイングゲーム)、しかも、アバター(自分とは違う、しかも男性を女性、性格も逆など反対の分身)型となっている。今回は学校の地下室で見つけた奇妙なビデオゲームの世界に前作と同じ様に吸い込まれるように入り込んでしまった高校生4人の脱出を描く。『カリフォルニア・ダウン』などのドウェイン・ジョンソン。彼はプロレスファン(筆者)にはたまらないスーパースター:ザ・ロック(The Rock)で、決め技は「ピープルズ・エルボー」だった。さすがに45歳で第一線から退いているものの、人気はすごい。最近は『ワイルド・スピード』などで俳優としての活躍の方が目立つ。さらに『スクール・オブ・ロック』、『ホリディ』などの名優ジャック・ブラック(48)らが顔をそろえる。

 ちなみにこの題名の「ジュマンジ(JUMANJI)」であるが、筆者の個人的な調査ではJUJUがアフリカの精霊、MANJI(卍)はヒンドゥー教や仏教で用いられる吉祥の印・・・あたりから、作者が作った造語ではないかと考えている。

高校の地下室で居残りを命じられた4人の少年少女は、そこでジュマンジという古いビデオゲームを見つける。プレイしようとキャラクターをチョイスした瞬間、前作と同様に吸い込まれて行き、彼らは選んだ人物に変身し、ゲーム内の世界であるジャングルへと移動してしまう。現実とは全く逆のアバター(キャラクター)になった彼らは、カバ、ジャガー、ゾウ、サイの群れなど、次から次へ野生動物と激しく遭遇。命の危険にさらされながら、何とかゲームをクリアして現実世界に戻ろうとする。与えられた命は3つ、ゲームオーバーになると現実社会に戻れない・・・・。ある意味、現実逃避型のゲームでもある。

本作品は3Dを超えた「4DXDimensional Experiences4次元的体験)」映画である。映画のシーンに合わせ、前後&上下左右に動き、嵐等のシーンでは雨(水)が降り、風が吹きつけ、雷鳴が鳴る、さらに感情的に盛り上げる香りや煙りが出るなど、最新の体感型映画上映システムである。ある意味、遊園地のアトラクションの世界に入っている。4DXのお陰か、本作品は、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントの独自製作・配給作品としては、『スパイダーマンシリーズ』の記録を越えて歴代1位の興行記録となった。

本作品はもはや映画ではなく、アミューズメントに近い。料金も高くとも人気が高い。映画は自宅において簡単にオンデマンドで見れる時代になってきた。わざわざ映画館に足を運ぶのはそれなりの理由が必要なのである。その観点では、本作品のライバルはディズニーランドのような遊園地なのである。今後の映画は、このようにアミューズメント化していくモノと、文芸作品の様に味わい深いモノに2極分化していくと考えている。

 筆者はヘビメタファンであり、プロレスファンであり、その点からもたまらない映画となっている。また、物書き(映画評論家)でもあるが、ボーっとしていると『ジュマンジ』が「十万字」に聞こえてしまうのは職業病か(笑)。