お姉ちゃんが嬉しそうに話してくれたこと-『息子は自閉症。ママのイラスト日記』(29)

「お母さん、私、今日はすごく鼻が高かったよ」

休日、お姉ちゃんの小学校で、授業参観がありました。参観する授業は3・4時間目。結構長い参観です。

こもたろが通う小学校はこの日は休日だったので、一緒に行きました。学校へ着いたら、教室に入る前に確認します。

私「今からお姉ちゃんの授業が始まるよ」

私「こもたろは席につきません。後ろで見ています」

こもたろ「しずかにする?」

私「そう。静かにする。できますか?」

こもたろ「はい。できます」

教室に入りました。

お姉ちゃんが手を振っています。静かに手を振る私たち。

授業参観が始まりました。静かにお姉ちゃんの授業を聞いているこもたろ。

15分ほど経った時でしょうか。こもたろが時折、不安になるのか「だっこして」の素振りを見せてきました。

ここで崩れてしまったら他の人の迷惑になるので、「少しだけ」と伝えて、様子を見ながら抱っこをしたり、下ろしたりしていました。それでもこの授業の間、こもたろは喋ることなく静かに過ごすことができました。

そして何ごともなく授業参観が終了。夕方にお姉ちゃんが帰宅し、こもたろをすごくすごく褒めていました。

夕飯の準備をしていた時です。宿題を済ませたお姉ちゃんが、私の下へやってきました。

そして、こんなことを言いました。

お姉ちゃん「お母さん、私、今日はすごく鼻が高かったよ」

私「何?何か先生に褒められた?」

お姉ちゃん「違う違う。こもたろだよ。」

私「こもたろがどうかしたの?」

お姉ちゃん「今日、授業参観に来たじゃん?」

私「うん」

お姉ちゃん「ほら、クラスの○○くんと△△くんがさ」

私「ああ、あの幼稚園の頃から一緒の」

お姉ちゃん「そうそう。○○くんと△△くんは、こもたろの小さい頃を知ってるわけよ」

私「うんうん」

お姉ちゃん「それでね、今日の参観の後ね」

私「うん」

お姉ちゃん「"たろくん静かにしてて偉かった。お兄ちゃんになったね"ってすごく褒めててさ」

私「えーっそれは嬉しいねぇ」

お姉ちゃん「でしょでしょ。久しぶりに見て、すごくビックリしたんだって」

お姉ちゃん「もうさー、なんだか自分のことみたいに嬉しくて!」

お姉ちゃん「いやー、姉としても鼻が高かったねー」

そんなお姉ちゃんの姿を見て、私もすごく嬉しかったりしたわけです。

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