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2018年05月10日 11時16分 JST | 更新 2018年05月10日 11時28分 JST

今年は4年に1度の出没多発年? クマに襲われたときはどうしたらいいのか

クマに出会わない工夫は?

新緑の季節、山菜採りやハイキングで山に入る人も多いでしょうが、クマの目撃情報が相次いでいます。秋田県ではツキノワグマ注意報も出されています。今年はクマの出没が増えているのです。

今年は早くから目撃情報

3月19日、秋田県秋田市の民家に出没し、地元の猟友会によって駆除されました。例年ならクマが冬眠から目覚めるのは4月ですが、今年は目覚めが早かったようです。

4月22日までに秋田県ではクマの目撃情報が20件に上り、昨年同期の6件の3倍を超えました。22日には山林で男性が襲われて重症を負う人身被害も出たため、23日に「ツキノワグマ注意報」(7月15日まで)が発令されました。昨年は注意報が発令されたのは5月9日だったので、半月余りも早まりました。

他県でもクマの目撃情報が例年より多く、人身事故も起こっています。4月21日、山形県西川町でクマの駆除のために山に入った地元猟友会の50代男性がクマに逆襲されて重傷を負いました。4月28日には、石川県金沢市の山中で山菜採りをしていた70代の男性がクマに襲われて重傷を負っています。

今年は出没多発年!?

一方、長野県は「過去のデータから今年は4年に1度のツキノワグマ出没多発年になる可能性がある」と注意を呼びかけています。どういうことでしょうか。クマの生態を研究しているミュージアムパーク茨城県自然博物館の学芸員(動物担当)の後藤優介さんが語ります。

「ツキノワグマの主食ともいえるブナ、ミズナラ、コナラの実(堅果類=ドングリ)はそれぞれ豊作と凶作の周期があります。ドングリ類の凶作が重なった年は、クマの目撃情報や人身被害が増加する傾向があります

長野県では、2006年、10年、14年が「出没多発年」でした。4年周期なら今年がそれにあたります。ただし、どんぐりが熟するのは秋なので、目撃情報も人身被害も秋に増えます。

クマに出会わない工夫は?

今年は例年よりクマと出会う可能性が高いのですが、山菜取りやハイキングで山に入るときは、クマに出会わない工夫が必要だと後藤さんは注意を促します。

「クマよけの鈴を鳴らしたり、携帯ラジオをつけっ放しにして、クマに人の気配を感じさせれば、クマは身を隠したり遠ざかる習性があります」

クマの目撃情報(都道府県別)は、多くの都道府県がホームページで公表しています。また、「熊の目撃・出没情報」(https://www.teguchi.info/kuma/)にも掲載されています。山に入るときは必ず確認してください。

クマと出会ったらどうする?

もしクマと出会ったらどうしたらいいのでしょうか。慌てて逃げれば、クマは追いかけてくる習性があるので、足の速いクマに簡単に襲われてしまいます。木に登って逃げようとしても、クマは人間以上に木登りが得意です。

「クマとバッタリ出会ったら、クマがどこにいるか確認しながら後ずさりして距離を徐々にあけます。そうするとクマのほうから逃げていく場合が多いです」(後藤さん)

ちなみに、「クマよけスプレー」は1万円前後と高いのですが、クマを撃退するのに有効で、持っていると落ち着いて行動することができます。いざというときに使うためには、すぐに取り出せるところに持っていることが大切です。

襲われたら、うずくまって急所を守る

それでもクマに襲われたときはどうしたらいいのか、後藤さんがアドバイスします。「身を縮めて地面に伏せ、両手で急所の首を覆ってください。クマは自分にとって危険でないとわかれば立ち去ると考えられます」

クマは人に危害を加えることもありますが、後藤さんはクマと共生することの大切さを次のように語ります。

「クマは人が生活するよりも昔から森で暮らしてきました。現在でもクマが生きていく自然があるということは、人にとっても魅力的なことだと私は思っています。しかしながら、クマは人を傷つける力のある動物であることも事実です。クマの生態も、森林環境の変化によって少しずつ変わっていきます。人もクマのことを知る努力を続けることで、上手な付き合い方を考えていければと思っています」

(2018/05/02 09:54 ウェザーニュースより転載)

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