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2018年04月06日 15時33分 JST | 更新 2018年04月06日 15時33分 JST

実の母親と22時間しか過ごせなかった息子が可哀そうな子だとは思わないでほしい

お腹の中でたくさん愛され、そして、今、もう一人の母親にも深く愛されている。

 いつも1歳の息子の寝かせ付けは絵本を読みながらやっている。早い時で10分、長い時で40分ほど、本を読み続けると、いつの間にか寝息が聞こえてくる。ところが昨晩は違った。どの本を読んでも泣く。それが10分、20分と続いたので、試しに韓国語の絵本を読んでみた。そしたら、すぐに泣き止み、すぐに寝入ってしまった

 息子には2人の母親がいる。生みの母親と、育ての母親。前者は韓国人で、息子を出産直後に出血多量で亡くなった。約1年後に、私は再婚した。息子が韓国語の本で寝入ったということは、おそらく、お腹の中にいた時に前妻が毎日の様に話しかけていたから、その言語を聞いて安心したのだろう。前の妻がどれだけ息子に会うことを楽しみにしていたかを考えてしまい、涙が出た。

 悲しみと同時に苦しみにも襲われた。できるだけ息子の様子については夫婦内で共有したいと思っているが、果たしてこのことを妻に伝えるべきだろうか?こんなことを伝えたら、妻を傷つけてしまうのではないか?でも、息子について自由に語り合えない夫婦もどうかと思った。

今日、 思い切って妻に相談してみた。

私:人生のどん底に落とされてから今までの自分の心境をすべて共有できる自信がない。スージン(前妻)のことについて果たしてどこまで話していいのかわからない。例えば、昨晩、どの本を読んでもダメだったけど、韓国語のにしたら、すぐに寝付いた。普通ならこういう情報って共有したいと思うのだけど、このことについてあずさ(妻)に話していいのかどうか迷ってしまう。

妻:私は全然構わない。ようこうが話したいと思うこと全部聞きたいと思う。そりゃ、韓国語を学べとか言う話だと、ちょっと難しいかもしれないけど。

私:でも、こういうことを聞いたら「自分は完ぺきな母親にはなりえない」って思っちゃったりしないの?

妻:完ぺきな母親になれる人なんていない。それは、千汪(せお)くんがどれだけ大事にされていたかがわかるエピソードだし、心温まるよ

私と違って、妻には嫉妬とか競争心みたいなものが全くない。息子にとって何が一番大事なのかをいつも考えてくれている。自分の尺度で勝手に忖度し、「思いやり」のつもりで大切な息子についての情報共有に躊躇していた自分が恥ずかしかった。

息子は22時間しか生みの母親と一緒に過ごせなかったと思っていたが、そうではなかった。お腹の中でたくさん愛され、そして、今、もう一人の母親にも深く愛されている。息子はハンディを背負った子ではなく、2人の母親に深く愛されている幸運な子なのではないかと思えるようになり、改めて2人に「ありがとう」と言いたい。

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妻に抱かれる息子を見ていると、血の繋がりなんて親子に必要ないのだと改めて思い知らされる