Googleがイスラエルのモバイル向け地図アプリのスタートアップ企業であるウェイズ(Waze)の買収に向けて動いていると報じられている。
ウィキペディアによると、ウェイズ(Waze)は2008年にウリ・レビン(Uri Levine)とエフード・シャブタイ(Ehud Shabtai)、アミール・シナー(Amir Shinar)の3人によって設立された。当初はLinqmapという企業名であった。2011年に2500万ドルの資金を調達、同年、ロケーションを利用した広告とアジアへの進出を計画し、3000万ドルを追加で資金調達した。
ウェイズ(Waze)が提供しているのは、ユーザー同士のコミュニケーション情報を元にした地図アプリ「Waze」だ。ユーザーコミュニティーにユーザーから投稿された、事故や渋滞、スピード違反の検問などの情報を、地図上で表示することができる。
ウィキペディアには、「周辺やルート沿いにある最安および最も近いガソリンスタンドを見つけることもできる。」という機能についても言及されている。
既に世界中で多くダウンロードされているようで、日本語による開発コミュニティーも存在する。
一方Googleについてだが、先日のGoogle I / Oで発表になったGoogle マップの新しい機能について、GIGAZINEで下記のように報じている。
クリックすると今度は「情報カード」というのが出現し、店名・住所・営業時間、乗換やルート案内へのリンク、さらに下部にはストリートビュー・おみせフォト(店内をぐるっと360度パノラマで見られる)・もっと高解像度な写真がサムネイル画像で表示され、クチコミの点数や内容、そしてどういった店かという概要が出てきます。
(GIGAZINE「新しいGoogleマップの招待状が届いたので実際に使ってみたよレポート、見た目や使い勝手は一体どうなのか?」より。 2013/05/24 13:00)
このGoogleの機能に、Wazeのコミュニティー機能や交通情報などが追加されれば、Googleはより楽しいツールになりそうだ。
しかし、Wazeを狙っているのは、Googleだけではないらしい。ロイターは、下記のように報じている。
ウェイズをめぐっては、フェイスブック も最大10億ドルで買収する方向で協議しているとされる。イスラエル経済紙カルカリストによると、デューディリジェンス(資産査定)が行われていたが、フェイスブックがウェイズの開発チームをカルフォルニアに移すよう求めたことで、交渉が行き詰った。
(ロイター「米グーグル 、地図アプリ「ウェイズ」買収に向け交渉=関係筋」より。 2013/05/25 04:51)
スタートアップ企業を買収するのはどこか?よりスマートフォン市場の開拓が期待されるだけに、地図アプリのビジネス事情に注目が集まる。