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2013年06月21日 22時07分 JST | 更新 2013年06月22日 14時54分 JST

「心の病」で労災認定 過去最多に 自殺や自殺未遂も過去最悪を更新

Man, young executive sitting in deep thoughts, stressed up and working late in the office environment.
Getty
Man, young executive sitting in deep thoughts, stressed up and working late in the office environment.


過労や仕事のストレスからうつ病などの「心の病」になって労災を認められた人が2012年度は前年度の1・5倍となり、3年連続で過去最多を更新した。このうち自殺や自殺未遂が93人おり、27人増えてこちらも過去最多だった。厚生労働省が21日、「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」を公表した。

どのような理由によって「心の病」を引き起こすのか。中国新聞は次のように伝えている。

労災認定された人について原因や引き金となった出来事をみると「嫌がらせやいじめを受けた」が15人増の55人、「上司とのトラブル」が19人増の35人、「セクハラ」が18人増の24人など。さまざまな形でのハラスメントが原因として急増しており、職場環境の悪化がうかがえる。(中国新聞 2013/06/21)

さらに、過労死にまで至るケースも過去最多を更新して深刻さを増している。朝日新聞は次のように報じている。

「過労死」など、くも膜下出血や心筋梗塞(こうそく)などでの認定は、前年度より28人増の338人(死者数123人)だった。増加は2年連続。職種では運転手が83人と全体の4分の1を占めた。(朝日新聞デジタル 2013/06/21 21:01)

では、どのようなケースで過労死と認められるのか。過労死は、厚生労働省の「脳・心臓 疾患の認定基準」に基づいて認定される。具体的な基準として、

(1)発症直前から前日までの間において、発生状態を時間的および場所的に明確にしうる異常な出来事に遭遇したこと

(2)発症に近接した時期(発症前おおむね1週間)において特に過重な業務に就労したこと

(3)発症前の長期(発症前おおむね6か月)にわたって著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと

の3つのうち、いずれかひとつ当てはまる場合を「過労死」と位置づけている。さらに、(3)の「長期間の疲労の蓄積」の具体的な労働時間の目安として、

・発症前1か月ないし6か月にわたって1か月当たりおおむね45時間を超える時間外労働がある場合

・発症前1か月間におおむね100時間を超える時間外労働が認められる場合、あるいは、発症前2か月ないし6か月間にわたって1ヶ月あたりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合

としている。(独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働問題Q&A」より)月80時間、1か月の労働日数を20日とすると1日4時間の時間外労働が続く状態を「過労死ライン」という。

「ブラック企業」の存在がクローズアップされ、深刻の度合いが増す過労死問題。国連が日本政府に過労死対策を講じるように勧告するなど、世界の目も厳しい。過労死を未然に防止する対策が一刻もはやく求められる。