西宮市で給食を無断飲食した保育所の調理員 「もったいないから...」は許される?

昨年から兵庫県西宮市では、保育所の調理員が残った給食を無断飲食していたことが問題となっている。昨年9月に調理員らの無断飲食の情報が寄せられ、市が聞き取り調査に乗り出していた。

兵庫県西宮市では、保育所の調理員が残った給食を無断飲食していたことが問題となっている。

昨年9月に調理員らの無断飲食の情報が寄せられ、市が聞き取り調査に乗り出していた。神戸新聞の昨年の記事によると、同年12月に兵庫県西宮市立の保育所8園で、調理員が園児用の給食やおやつを無断飲食していたことが判明。この問題は当時の市会一般質問でも取り上げられ市議は「元調理員から『昼食として食べていた人がいた。子どもの分が不足する事態も起こっていた』と聞いた」と指摘していたという。

産経新聞によると、その後、市がさらに詳しい調査を実施した結果、平成14~23年度に新たに9保育所で給食の残りを食べていた事実がわかり、最終的に給食を食べた調理員は17保育所の27人に上ったという。

平成13年の保育所長会で「食べない」という取り決めが口頭でなされていたほか、「調理室の作業マニュアル」にも、昼食は「各自で準備」するように明記されていた。しかし、取り決めを知らない調理員も多く、「捨てるのはもったいない」と、余った分を食べたり、余るのを見越して配膳前に取り分けて食べていたという。西宮市の公立保育所では、体調不良による欠席や、食べ残しなどで余った給食は年間10%強の割合で廃棄され、保護者が夏季休暇を取ることが多い8月には、19%が廃棄されてしまうそうだ。

神戸新聞によると、西宮市では、ほかにも5月以降、修学旅行費の横領や年金付加金の支払い遅延など、少なくとも7件もの不祥事が発生したため、河野昌弘市長は6月、職員を集め、緊急の訓示を行い「多くの市民に迷惑を掛けて残念」と述べたという。

しかし、Twitterでは、廃棄されるのはもったいないと、調理員が余った給食を食べることを容認する声も多くあった。

「食べ物を残してはいけません」と子どもに教えている裏で、余った給食は全て捨てるのが決まりというのは、少し矛盾しているのではないか。

飲食店では店員に「まかない」がある店もあるが、余った物を廃棄せずに、調理員や保育士などが購入できるなど、食べられるルールを作るというのもひとつの手段ではないだろうか。

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