「吾輩ハ鼠デアル」「デパート女店員になる近道」など、明治時代から昭和初期にかけて出版された当時の風俗を伝えるレア本の復刻版が、ネット流通大手のAmazonで簡単に買えるようになった。
国立国会図書館では、所蔵する著作のうち、著作権が切れた蔵書の一部を画像データとして「近代デジタルライブラリー」で約4000作品を公開している。このうち20作品を電子出版のインプレスR&Dが印刷・製本し、4月21日から発売を始めた。個別注文に応じて製本する「プリント・オン・デマンド」で、当時のページを再現して提供する。
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第一弾となる今回は、明治40年に出版された夏目漱石のパロディー本「吾輩ハ鼠デアル」や、大正14年の「クロス・ワード・パヅル」といったパズル本。昭和3年の「新漫画の描き方」や、昭和10年の「デパート女店員になる近道」など当時の風俗を伝える実用本もラインナップに入っている。
Amazonではビッグデータを駆使して、人気のありそうな書籍を選んだという。朝日新聞デジタルでは、今後も取り扱い書籍を増やしていく予定だと報じている。
国会図書館は2009年度に大型補正予算を組み、68年までに刊行された出版物などを電子化。著作権が切れているものなどはホームページで公開している。こうした作品の中から、古書も扱うアマゾンが、自社で保有する購入や検索履歴などの「ビッグデータ」を駆使し、「紙の本でも買いたい人がいる」と判断したものを選んだ。販売する作品数は順次、増やしていく予定だという。
(朝日新聞デジタル「国会図書館の蔵書データを製本 アマゾンが注文販売」2014/04/21 08:00)
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