富士山とエベレストが「姉妹山」に 野口健さんらが記者会見

富士山とネパールのエベレストが姉妹山になった。環境保全など両方の山が抱える課題に、協力して取り組むという。
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富士山とエベレストが姉妹山になった。登山家の野口健さんらが参加している、富士山やエベレストで清掃活動を行う日本のNPO団体と、ネパールの山岳協会などが6月3日、東京都内で覚書を結んだ。環境保全など両方の山が抱える課題に協力して取り組むという。NHKニュースなどが報じた。

今回の提携は、去年、富士山が世界文化遺産に登録されたことをきっかけに、野口さんがネパールの団体に提案したということで、エベレストが姉妹山の提携を結ぶのは初めてだということです。

 

会見で野口さんは「2つの山が互いに抱えている課題を一個一個、具体的に解決するために姉妹山提携を一つの象徴にしながら取り組んでいきたい」と話していました。また、ネパール山岳協会のアンツェリン・シェルパ会長は、「双方の山は世界遺産に登録され、将来につなげていく山で、覚書を結ぶことができて非常に光栄に思う」と話していました。

(NHKニュース『富士山とエベレスト「姉妹山」に』より 2014/06/03 17:42)

富士山とエベレストは「ごみ」や「オーバーユース(過剰利用)」などが、共通の課題になっている。NPO団体が回収した富士山のごみは年間平均60トンを超える。エベレストにも、過去の登山隊によるごみが多く残っており、登山者は下山時に重さ8キロ分のごみを拾うよう義務付けられているという。

野口さんは、富士山とエベレストの環境保全をめぐる課題について、自身のブログで以下のように指摘している。

オーバーユース(過剰利用)も共通した問題です。エベレストの入山料収入は年間3億円相当にのぼり、貴重な外貨収入源であるため、ネパール政府は入山規制をしていません。結果、年間500名以上が登頂を果たし、さらにその何倍もの人間が登頂サポートのために入山しています。富士山においても、夏期の登山シーズン (7月1日から8月31日)の2か月間だけで30万人前後もの人間が登頂し、オーバーユースが指摘されています。

 

気候変動に対する提言も課題の1つです。ヒマラヤでの氷河湖の決壊や日本でのゲリラ豪雨など、近年、地球温暖化によると思われる事象が頻発しています。私たちが今後も地球と共存していくために、いまいちど社会に提言する必要があると考えます。これらの共通課題に取り組むため、私どもは昨年来より協議をすすめ、6月5日の世界環境デーを前に、本日、姉妹山提携の発表にいたりました。

 

(野口健公式ウェブサイト『エベレスト、富士山姉妹山提携』より 2014/06/03)

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