人工知能ワトソン、今度はシェフに お好みのレシピ提供
3年前に米国の人気クイズ番組で人間のクイズ王に勝利した米IBM製の人工知能「ワトソン」が、今度はシェフに挑戦する。米人気料理雑誌「ボナペティ」とIBMは、インターネットのクラウド上のワトソンが、利用者の好みを踏まえてオリジナルのレシピを考え出してくれる専用ソフトのテスト版を公開した。
ワトソンは、さまざまな食材と栄養素のリスト、同誌に紹介された9千以上のレシピのデータベースなどをもとに、食材の組み合わせ、調理法、盛りつけ方のパターンを学習。食材、料理の種類(スープ、グラタン、デザートなど)、調理法(煮る、焼くなど)、スタイル(中華風、プロバンス風など)などの好みを入力すると、それにあったレシピを典型的なものからユニークなものまで100種類つくり出す。
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同誌のサイトは、4日の米独立記念日向けにワトソンが考えた4種類のオリジナルレシピを紹介。「フライドオニオンを散らしたタマリンド入りコールスロー」「フェンネル風味のスペアリブ、アップル・マスタードソース」「焼きトウモロコシとネクタリンのサラダ」「ベリーコブラー(ベリーのパイ)、レモンの皮とサワークリーム・バターミルク添え」。アダム・ラポポート編集長は「ワトソンが独創性を発揮し、料理人の創造力を引き出してくれるのが楽しみ」とコメントした。専用ソフトはネットで登録して審査を受けるとダウンロードできる。(嘉幡久敬)
(朝日新聞社提供)