人間が持つ最大限の力を働かせ、電車の乗客と乗組員は一致団結して電車とプラットフォームの間に挟まれてしまった男性を救出した。
男性はラッシュ時にオーストラリア西部パース近郊のステアリング駅で電車に乗り込もうとしている際、足を滑らせ、片足を隙間にはさんでしまった。
身動きが取れなくなった男性を引き上げるため、乗客たちは車両の片側に移動するよう指示された。そうすることで男性にかかる電車の重みを減らすことができるからだ。
しかし、この方法は失敗。乗客たちは電車から飛び降り、車両に沿って列になって1万トン(英トン)もの電車を押し上げようと試みた。Twitterでその時の模様を伝えたニコラス・テイラーの証言では、通勤客が総出でとりかかった。
オーストラリアのABC ニュースが入手した駅の監視カメラの映像には、男性が脱出できるために必要なだけの隙間を作るべく、何十人もの乗客たちが電車を押す姿が映っている。
「電車をかなり動かすことができました」とニックは地元紙のウェストオーストラリアンに語った。
「電車のサスペンション部分が5〜10センチ動きました。彼の足を救い出すにはそれくらいで十分でした」。
トランスパース社の広報担当者デイビッド・ハインスはABCニュースの取材に対し、迅速な行動が大惨事を防いだことから、救出に関わった全てのひとに感謝したいと述べた。
「みなさんがいつの間にか協力していました。まさに人間の力です。重傷を負うかもしれない男性を救ったのです」と話した。
「運転士にも知らせ、電車を絶対に動かさないようにしました」
「そして現場に居合わせた駅員が、乗客は沢山いましたが、彼らに電車から降りるよう指示し、またプラットホームとは逆方向に電車を動かすように指揮しました。そうすることで男性を救い出せました」
この出来事のあと、救出された男性は自由に歩行しており、緊急医療隊の援助も必要としていなかったと彼は付け加えた。
[English Translated by Gengo]
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